Tシャツ

あちこち穴があいたりすりきれているTシャツ。これは「月光川の魚出版会」謹製のもので、もう20年ほど愛用していますが、いくら下着がわりといってもさすがにもう寿命ですね。

月光川の魚出版会は鳥海山の文殊岳あたりを源流(最高点)とする流程20数kmの月光川水系に生息する淡水魚を調査する目的で1985年に発足した会ですが、その会のオリジナルTシャツとして作りました。絵柄は写真のシマヨシノボリのほかにメダカがあり、生地の色もライトグレーの杢とブルーグレーの杢、黄色の3種類、印刷の色も青・緑・黒の3種類あります。それらの組み合わせによってつごう十数種類のTシャツを作ったと思います。

どうせ作るなら長く着られるものをということで国産の、綿100%の上質のTシャツを知り合いの衣料品店からたくさん仕入れ、それに私たちが作製したオリジナル原稿をもとにシルク印刷してもらいました。できあがりで一着1800円くらいの値段になったでしょうか。私も自分用に5、6着注文しました。

綿100%ですから汗だくになるような季節や作業には向いていません。当時はTシャツはそれしかなかったのでそんなものだと思っていたわけですが、その後ポリエステルなどの化学繊維の生地で立体的・複雑な編み方による吸水発汗性にすぐれたTシャツが一般的になってからは、こうした綿百のTシャツの出番は少なくなりました。それでもとくに暑い時期をのぞけばこのTシャツの着心地はとてもいいです。

感心するのは耐久性で、縫い糸がほつれてきたり洗濯で形が崩れたり縮んだり、ごわごわしたりということがほとんどありません。あまり長いこと着ているので生地が薄くなってきていることや、これ一枚で作業していてなにかに引っ掛けた所が穴になりしだいにその穴が大きくなったりはあっても、基本はしっかりしています。5、6着をとっかえひっかえ、また他のTシャツも若干混じえながらですが、20年も着られたというのはすごいことです。

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