クリ(栗)で作った机です。以前お母様の家具を作らせていただいたことがあるのですが、こんど子供さんが小学校に入られたということで、机のご注文をいただきました。大きさは幅1100ミリ、奥行600ミリ、高さ700ミリで、脚と脚をつなぐ幕板に浅い抽斗が一杯組み込んであります。
この位置に抽斗をもうける場合、甲板(天板)上端と幕板下端との寸法はおおむね11センチ以内におさめないといけません。それより大きいと座ったときに膝が当たるか、甲板が高すぎることになるからです。またふつうは甲板下につり下げ式に抽斗をセットすることが多いようですが、当工房としては「それは美しくない」と感じています。
今回は全体の寸法や細部の形状も含めて、お父様から具体的なごリクエストがございましたが、いちばんのご希望は、市販品のようないろいろ付属品のついた「学習机」ではないシンプルなものをと。材料をクリにしたのはこちらからの提案ですが、結果たいへん喜んでいただきました。
無垢材でしっかりと作れば、家具は数世代にわたって使用できます。最初に用途を限定しあまり特殊な作りにしてしまうと、あとあと応用がききません。シンプル・イズ・ベストと思いますが、いかがでしょうか。
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