オールレーズン

じつは6年前(2005年6月)旧ホームページで一度このオールレーズンのパッケージデザインについて取り上げたことがあります。オールレーズンはかなり以前からある超ロングセラーの菓子ですが、パッケージデザインがそれまでのものからリニューアルで斬新なものに変わったからです。私は個人的にはそれはいいデザインだと思ったのですが、一方では高踏的すぎるために一般受けはしないだろうとも書きました。

結果は思ったとおりで、ほどなくその新パッケージは姿を消し、反動ともいえるような実にへたくそなデザインのパッケージに変わりました。言葉は悪いですが、いなかの二流の菓子メーカーが適当に間に合わせで考案したような俗悪なしろものでした(そのときの写真を撮っていなかったのが、かえすがえすも残念です)。

さすがそれにはあちこちからクレームがついたのでしょう。売り上げ自体もダウンしたのかもしれません。私自身もそれまでに比べオールレーズンを買う回数が極度に減りましたからね。食べ物はなんといっても「味がいちばん」とはいえ、現物であれ包装であれあまりにも見てくれがわるいと食欲を萎えさせます。量販菓子は菓子をむき出しで販売することは不可能ですから、パッケージのよしあしは中身と同じくらいに重要です。

で、そのひどいパッケージは短命に終わり、いま店頭に並んでいるオールレーズンのパッケージが上の写真のものです。私が買ったのはこれで3回目。けっこういいんじゃないかと思います。オールレーズンは販売価格130〜150円程度の大衆的なふつうの菓子ですから、その中身とうまく釣り合っています。

じつは非常に高級な菓子であればむしろ話は簡単で、それらしいデザインはさして難しいものではありません。しかしこういうごく一般的な量産・量販の菓子のパッケージを、偉ぶらず低俗にならず品をもち、かつ個性的にデザインするのは至難の技だと思いますね。

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