セン(栓)の変杢1点、タモ波状杢4点、あわせて5点の角形被蓋くり物が完成しました。指物ではなく、蓋も実も厚板を掘り込んで箱状にしたものです。蓋にはおもしろい杢の出ている材料を、実にはそれと対照的にノーマルな無地柾目板の材料を用いています。同じ種類の材料(ものによっては同一の丸太)でも取る場所や使う向きによってこれほど表情が異なるという点も、天然木ならではの得難い魅力です。仕上げは外部は半艶、内部は艶消しの塗装を施しています。
今年10月に地元の画廊で個展を行なうことになっていますが、それに出品するつもりで製作しているものです。寸法等はそれぞれの写真の下に記していますが、販売価格については個展開催の直前にならないと確定しません。それでも製作原価から計算してのおおよその値段はわかりますので、仮予約という形での予約は受け付けます。ご興味のある方はメールにてお問い合わせください(すでにNo.506は仮予約をいただいています)。
No504 栓変杢角形被蓋くり物 サイズ 幅215×奥行131×高さ51×実の深さ33mm 近くに大きな枝が生えていたのだと思いますが、エビかなにかの動物を想わせるようなおもしろい杢が出ていたので、それに合わせて木取しました。42mm厚の板を掘り込んでいます。
No.505 タモ波状杢角形凹面被蓋くり物 サイズ 幅185×奥行135×高さ41×実の深さ25mm 以下4点の蓋は同じ一枚の板から木取しています。みごとな波状の杢が出ていたので、それを最大限いかすようにしました。削っていったらあいにく中から入り皮がすこし表れてきたこともあって、通常とは逆に凹面の蓋にしています。が、これ以上凹ませるとあぶないので、入り皮を完全に除去することはできませんでした。
No.506 タモ波状杢角形被蓋くり物 サイズ幅 185×奥行135×高さ42×実の深さ24mm 505の隣り合わせの材料です。年輪自体がうねった細かい波状杢が蓋の幅いっぱいに出ており(見えているぶんだけで100本=100年以上)、その濃淡のストライプ模様がたいへんモダンな雰囲気をかもしだしています。 売切れ
No.507 タモ波状杢角形被蓋くり物 サイズ 幅180×奥行130×高さ42×実の深さ24mm 505・506とは木取の向きを90度変えています。器の長手方向を年輪の向きと一致させており、これがふつうの作り方です。材料的には波状杢の出ている部分の幅がやや狭くてもだいじょうぶなので、505・506よりは作りやすいです。落ち着いた雰囲気です。
No.508 タモ波状杢角形被蓋くり物 サイズ 幅180×奥行130×高さ42×実の深さ23mm 507の隣り合わせの材料で、外形寸法も同じですが、蓋の四周の縁をかなり丸くしたことで、ずいぶん雰囲気が異なりました。波状杢も全面にきれいに出ています。 売切れ