工房での昼食用の漬物や野菜などを買いにときおり訪れている、最寄りの産直の店に行ったところ、鶯餅と桜餅が並んでいました。餡子ものが大好きな私は、家族のぶんも含めて3パック計9個を買いました。
鶯が鳴くのも、桜の花が咲くのも当地ではまだまだ先のことなので、これは季節を先取りするというよりも単純に暦の上の「節分」または「立春」に合わせただけでしょう。ちょっと味気ない話ではありますね。実際にホーホケキョというさえずりが聞こえてきたり、桜の花があちこち咲き乱れる頃にはこういったいわゆる手作りの和菓子は姿を消してしまうのがとても残念です。
鶯餅はこし餡を求肥などで包み、やや細長く丸め、表面には黄な粉をまぶしたもの。鶯は実際には茶褐色で、よくいわれる鶯色のような緑味はおびていませんので、鶯餅は二重に「イメージ優先」の餅菓子といえるかもしれません。
桜餅のほうはこし餡を道明寺粉で包み、さらにそれを塩漬けした桜の葉(主にオオシマザクラの葉)で包んだもの。長命寺というクレープのような形の別のタイプの桜餅もあるようですが、私は断然道明寺派です。葉っぱはもちろんいっしょに食べます。