今年の10月に地元の酒田市の画廊で個展を開くことになりました。会期等が完全に確定してからあらためてお知らせしますが、いずれにしてもまずは作品がたくさん必要です。
昨年11月下旬からこの正月にかけて製作していたセン(栓)の縮杢被蓋くり物(→1/10記事)のような、銘木を素材とした比較的小型の一品ものが中心となるのですが、続いていまタモ波状杢とセン変杢を材料にやはり被蓋くり物を作り始めています。下の4枚の写真は木取と一次下拵えを終えた材料です。このまましばらく風を通しながら放置養生します。 (撮影は2016.1.13)
左から、センの蓋材、センの実の材、タモの実の材(2個ぶん)、タモの蓋(4個ぶん)と実の材(2個ぶん)。計5個の被蓋くり物をこれらの材料で作るつもりでいます。
センの変わり杢です。大きな枝が生じていた箇所の近傍かと思いますが、なにかの生き物を思わせるようなおもしろい変わった杢です。歪みや割れが心配ですが。実のほうには対照的に素直な柾目の無地板を使います。
上2枚はタモの波状杢ですが、これほど緻密で整然とした波状杢は稀です。通常は箱の長手が木目と沿う方向になるように使いますが、逆に向きを90度かえて妻手を木目方向に沿うように使ってもいいかなと考えています。年輪自体が激しくくねっているので、その縞模様をうまくいかしたいと考えています。実のほうはやはり対照的に通直な柾目材を使います。いずれも杢のようすがよくわかるように表面をすこし濡らして撮影していますが、塗装後の表情もだいたい似たような仕上がりになると思います。