タモで食卓用のテーブルを製作中ですが、甲板(こうはん、こうばん)を組立機で接合しています。組立機は本来的にはドアや引き戸などの建具類を組み立て&接合するための機械ですが、長さ2300mm、幅1420mm、厚さ70mmくらいまでであれば、このように板類の接合=矧合(はぎあわせ)にも使用できます。
左右のスピンドルネジでメカニカルに上下方向に締め付けする仕組みですが、最大8トンほどの圧力をかけられることや、とくに多数の接合をする場合は一度機械をセットしてしまえばあとは定常的連続的に作業ができるので効率的です。締め付けは機械がやってくれるので、手回しが必要な端金(はたがね)のように手が痛くなることもありません。
ただし、上のプレス板が下の受け板に向かって平行移動するだけなので、幅がきっちりそろっていない斜めの板や不定形の板などは接合不可能ですし、矧ぎ面のようすをみながら部分的に圧力を変えるといった細かい芸当はできません。あくまでも四角四面の矧合のみ有効です。また端金のように板の反り止めの役目も兼ねた棹はないので、板厚が薄いのに幅がありすぎる(例:厚さ15mm・全幅600mm)場合は、加圧したときに中間が膨らんで歪んではじけとんでしまう恐れがあります。
今回の矧合では、厚み35.5mm、長さ1520mm、cm^2当たり3kgで、適正圧力を約1.6トンと計算して稼働させました。