秋田県と山形県の県境で、日本海に向かって鳥海山の溶岩が突き出しているところが三崎公園です。ここは昔からの海浜植物が多くそのままに保たれています。急な撮影だったので、漏れているものも少なくありませんが(トビシマカンゾウ、ヤマユリ、カワラナデシコ、アキカラマツ、ハマエンドウ等)、乾燥や直射日光や潮風といった極度にきびしい環境に生きている草花のいくつかを紹介します。
特筆すべきはこれらの海浜植物も「鳥海山の花」であって、ひとつの山で海浜植物から里の植物、高山植物までを連続的に観察できるのは非常に珍しいということです。山の花というととかく高山植物だけにスポットライトが当てられるきらいがありますが、海浜植物と高山植物は過酷な自然環境に生きているためか、多肉質であるとか背丈が低くコンパクトであるなど、姿形にも多くの共通項があります。
イワベンケイ(ベンケイソウ科)
オグルマ(キク科)
クルマバナ(シソ科)
スカシユリ(ユリ科)
ツリガネニンジン(キキョウ科)
ミヤコグサ(マメ科)
ハマボウフウ(セリ科)
ハマボッス(サクラソウ科)
ヤマハッカ(シソ科)