木工用錐にもたくさんの種類がありますが、通常の丸穴を開けるのに当工房で多用しているのが、先三角のショートビットです。先端部が螺旋になっておらず、三角形に尖っているだけなので、材料に押し当てる力を入れないかぎり削れません。貫通しない一定の深さの穴を開けるのにはこれが適しています。
先が螺旋になっているビットの場合は、それが案内役になってどんどん穴を開けてしまうので、建築工事などで柱や梁を貫通するような深い穴を開けるのには楽でいいのですが、家具製作にはまず不向きです。ところがほとんどの道具屋さんやホームセンターでは先端に螺旋を切ってあるビットしか置いていないことが多く、結局、先三角のショートビットは注文で取り寄せすることになります。
今回は棚受け用の真鍮製ダボの雌ねじを埋め込むのに必要な下穴を開けるのに、径9.5mmの先三角ショートビットを注文しました。送料等がけっこうかかるので、ついでに10.5mm、11.5mm、12.5mmのビットもメーカーのスターエムに直接注文。6、7、8、9、10、11、12、15、18mmなどの径のビットは前から持っているのですが、9mmでは小さすぎず10mmでは大きすぎるということで中間の9.5mmがほしいということになったのです。
最近のビットは軸の後ろのほうは、手持ちのAC100V電源のドリルや充電式のインパクトドリルドライバなどでも使いやすいように径6.35mm(1/4インチ)の六角形になっています。写真のビットはみな未使用の予備のビットですが、下の写真では先端が三角になっているのがよくわかります。
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