電気式の小さな焼きごてで、木材や皮革などに文字や記号、模様やイラストなどを書き込むための道具です。お客様から記念品のキーホルダーの製作を依頼されたのですが、グループ名の漢字を書き込む適当な方法がみつからず、費用や見栄や耐久性など、いろいろ考えた末にバーニングペン(電熱ペン)を使うことにしました。ただ当工房ではこれまで使った経験がなく、そのための道具も手元にはなかったので、導入費用の一部をお客様にもご負担していただくことで了解を得ました。ありがたいことです。
購入したペンは白光(HAKKO)の「マイペン アルファ FD210-01」という製品です。普通の100V交流電源にコードを差し込んで使いますが(出力は13V)、ペン先の温度は室温〜550℃まで無段階でダイヤルで調整できます。このセットには2種類のペン先と専用のペンスタンド、ペン先交換用のゴムパッドが含まれています。ペン先は取り扱い説明書には16種類載っており、ウッドバーニングだけでなくカービングアート用や彫金用のペン先などさまざまなものがあるようです。
写真左でペンスタンドに差し込んでいるペン先は先端が約1mmの、ボールペンの先のような形のものですが、試しに本体のスイッチを入れ木材の切れ端に文字やイラストを書いてみました。温度設定とペンを動かす速度によって焦げ茶色から黒色まで自由に簡単に表現できます。要するに木を焦がしたり炭化させているわけで、インクやシールなどのように退色したりはがれてしまうことはないので、これは今回のキーホルダー以外にもいろいろ活用できそうです。
写真だけを見るとプラスチック製の玩具みたいな外観ですが、実物は本体の重さ0.8kgとけっこう重くがっしりとした作りです。ペンスタンドの方は鋳物のようです。それらに同じ色の艶消しのオレンジの塗装を施しているのですが、安っぽい感じではありません。