次の家具の製作の準備を始めるべく、工房内の材料を引っぱり出していたら、奥からタモ(ヤチダモ)の幅70cm、長さ2mほどの一枚板が出てきました。厚さは30mm前後とすこし薄いのですが、1/3くらいに非常にみごとな波状の杢が出ています。写真は材料の表面をすこし湿らせて撮影したものですが、実際の大きさは写真の横の部分で20cmほど。波打っている筋はひとつひとつが年輪ですから、いま写っている部分だけでも100年以上はあります。樹齢としては300年を超えているでしょう。
波状の杢も広義には縮杢の一種かもしれませんが、年輪そのものがこれほどきれいに波打っている杢というのはかなり珍しいと思います。あまりにも美しくかつ貴重なものなので使うのは躊躇してしまいます。ちなみに今度作る予定の家具には杢板ではないノーマルなタモを使うつもりでいます。