万有引力ありけり飛行機浮かぶ
魔法だの秘術だのというインチキな話ではない、そういう作り話や妄想ではない、たしかにこの世に存在しわれわれがその中で生きざるをえない厳然たる事実として万有引力というものががある。精神や心といったものを持たない「ただの物質」がそこにあるというそれだけで互いに引き合う。しかも宇宙空間のような遥か彼方にまでその力がおよぶというのは、あらためて考えてみればほんとうに不思議なことだ。あえて魔法というならこれこそが第一級の魔法であって、これを魔法と言わずとしてなんという、てなもんですね。
冴ゆる夜のジェット機空を焦がしつつ
ジェットエンジンは外部からとりこんだ空気を圧縮し、内部で燃料と混合させて燃焼、そこで発生した高温高圧の膨張ガスを噴出させて、その反作用を直接的に推進機関とするエンジンのことだそうな。現在実用化されているジェットエンジンは大別して3種類ある。ターボジェット-エンジン、ターボファン-エンジン、ターボプロップ -エンジンである 。世界で最初にジェットエンジンを搭載して実用化したのはドイツのMe−262であるが、この名前は私もすぐぴんときた。小学生の頃にタミヤだったかのミニプラモデルで、第二次世界大戦時の戦闘機を中心にいろいろ集めていたからである。一機150〜250円くらいの、手の平に軽く収まるくらいの、まさに子ども向けの簡易な模型だったが、たぶん20機くらいのコレクションにはなったと思う。
万の人工衛星めぐらせ冬の星
「千万の〜」という表現は、ほとんどの場合、実際の数が千や万あるということではなく、とにかくものすごくたくさんあるという意味である。百貨店や百科事典なども同様だが、こちらのほうは個数の多さよりは種類的にさまざまいっぱいある、多種多様ということで、前者とは同じ多数であっても力点がちがう。/さて人工衛星である。これまで打ち上げらた人工衛星は7000個程度とみられており、現在も地球の周りを回っているものはその約半数の3500個くらいらしい。肉眼で識別できるものだけでもその1割の300〜400個はあるというから、いずれにしてもたいへんな数ではある。なかには輝度が一等星くらいの明るさのものもあって、「あっ、一番星だ!」と思ってよく見たら大型の人工衛星であったということにもなりかねない。う〜む、現代ならではの光景であり感慨であるな。