市販椅子の手直し

 

11月16日の記事で市販品のテーブルの手直しについて書きましたが、今度はやはり市販品の肘掛け椅子2脚の手直しです。材質はアメリカン-ブラック-ウォールナットで、オイルで仕上げしてあります。座面の高さだけお客様のご希望にあわせてお店で調整(脚の下端を寸詰め)してもらったようです。

座のクッション(ビニールレザー?)は裏から6本の木ネジで止めてあるだけだったので、それは簡単に外れたのですが、他の部分はばらせません。また全体的に部材が細すぎるので、とくに問題の肘掛けあたりの面取りを現行のR1.5mmよりやや大きめのR4.5程度に変えるにとどめました。たしかにこのままではエッジやコーナーがとがりすぎていて体が当たって痛いです。

私の観点としては、1)座面が後方にすこし傾斜しているのはダイニングチェアとしては使いづらい。2)背もたれと座面の間が空きすぎているので、座った人の背中をしっかりと保持できない。3)座面の凹みのカーブが大きすぎるので常に中よりに無駄な力がはたらき、長時間座るとお尻が痛くなる。4)部材が細すぎるので強度・耐久性に不安がある。5)一部のパーツに白太が使われそこだけ着色してありました。椅子の部材でそれは駄目。6)各部材の表情が板目あり柾目ありでそろっていない。……といったところでしょうか。しかし一般市販品としてはこれぐらいがまあ残念ながら普通といっていいかもしれません。

写真は上は手直しする前の状態、下2枚が手直し後のものです。とくに肘掛けの前端部はもとは他のエッジと同様のR1.5くらいだったのを、いくらなんでもこれはないよねということでR10に変えました。オイル塗布(キャピタルペイントのNA−6 オリオ2。前のオイルは不明)もあらためて全面に施したので、色もすこし以前より濃くなりました。

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