楕円形と長方形を足して二で割ったような形=スーパー楕円形のお盆を10個ほど製作しているのですが、テンプレート(ならい型)を使ってルーターで内側を掘り込んでいるときに失敗をしてしまいました。
径18mmのリング状のテンプレートガイド+径12mmのビットで徐々に掘り込んでいくのですが、厚さ9mmのテンプレートに対しガイドは2.5mmしかかかりがないので、よほど気をつけないとガイドがテンプレートを外れて乗り越してしまうことがあります。写真で下のクルミ材の側面に黒い焦げ跡がありますが、すなわちこの位置がちょうど切削抵抗がいちばん大きくなる箇所で、最初の深さの掘り込みのときにルーターをぐっと手前に引きつけた際に、勢い余ってテンプレートガイドが外れてしまい、お盆の材料といっしょにテンプレートも削ってしまいました!
テンプレートのほうは欠けた部分を補修してなんとかまだ使えそうですが、失敗したお盆の材料のほうは当然ながら製品にはなりません。捨てるにはもったいないので、欠けた部分を回避しながらさらに深く規定の深さまで掘り込んではいますが、さてこの後どうしましょうかね? 穴を埋めて自家用にこしらえるか、あるいは失敗した穴のぶんだけ全周をカットして浅いお盆にしてしまうか、です。
家具や小物類の製作には充分に注意して作業をしているつもりですが、相手が圴一素材ではないむらのある天然木なので、予測どおり計算どおりにはいかないところが多々あり、こうしてたまに加工に失敗することがあります(とほほ……)。
※ 結局この加工ミスしたお盆は、欠損部分は埋木をし、以後の工程は他のものとまったく同様に仕上げ自家用としました。見栄えはともかく実用的にはまったく問題ありません。「自分で作れる」といっても当然製作コストがかかっているので、なかなか自家用の家具などは製作できませんが、まあ小物くらいはこうしてうまく転用しています。