サンディングペーパーは当工房では基本的にシート100枚入りのパッケージで購入しています。バラで買うより単価はだいぶ安いです。1枚のサイズは 228×280mmですが、いちばんよく使う六切用当てゴム用には3枚とれ、その結果上の写真のように幅40mmくらいの切落としが生じます。あまりたくさん出たときはやむなく廃棄処分としますが、一部分はさらに2〜3枚に切ってからそれぞれを二つ折りにし両面テープで接着してサンディング用の小片にしています。
二つ折りにするのは指先がすべらないようにすることと、家具などの凹部や入隅も磨けるようにすこし腰を持たせるためです。したがって研磨面は片側だけとし、非研磨面にはペーパーの番数(粒度)がわかるように黒または赤の油性マーカーで印をつけます。実際サンディングしてみると400番までは単純に二つ折りでいいのですが、600番以上になると粒度が非常に細かいために指がすべってしまいます。それで600番より上のペーパーでは非研磨面に240番や320番のペーパーを貼り合わせます。
上の写真の場合、左が粒度400番、中が320番、右が600番の非研磨面です。研磨材にはたくさんの種類があるのですが、木工作業では現在もっとも一般的と思われる酸化アルミニウムまたはシリコンカーバイドの研粒を波状に基紙にコートしています。これをオープンコートといい目詰まりの軽減効果があります。
粒度の選択は非常に重要で、たとえば塗装の下塗後の均しには通常400番を使用し、上塗後の均しには600番または800番を用いています。600番で研磨すべきところをまちがって320番でこすってしまってはたいへんなので、一目で区別できるようにしているわけです。数字ではなくドット表示なのは、マーカーのペン先を痛めないようにするため。