※※ タイトルの入力が先日来うまくいかないので(ブログソフトのバグ?)、とうぶんの間「タイトルなし」とし、本文冒頭に見出しをすこし大きく付けることで代用とします。
小さな曲尺
木材の加工などで長さを測ったり直角の線を引いたりするのに欠かせない道具の一つが曲尺(まげじゃく、まがりじゃく)です。差金・指金(さしがね)ともいいます。私はいつもは差金と呼んでいるのですが、今回は商品名として記されていた曲尺にしたがうことにします。
通常の曲尺は長辺の長さが50cmくらいあり、目盛が1尺5寸=約455mm刻まれているのがふつうです。持ち運びの関係などによりそれより短い30cm強の曲尺もありますが、割合はぐんと少なくなります。そしてさらにそれより小さい曲尺はかなり珍しい部類に入るかもしれません。計ろうとする場所が狭いとか、途中にじゃまものが出っ張っているなどの場合は、こうした短い小さい曲尺がないとどうにもなりません。
写真は私が使用している長辺15cm以下の小さな曲尺です。いずれも計測機器メーカーのシンワ製で、左が「五寸法師」中が「三寸法師」、右は最近買ったばかりの曲尺でとくに名前はありません。
写真でも分かるように、左ふたつはステンレスの磨き面にそのまま目盛を刻んでいるので、光の具合によりまたわずかの角度のちがいで目盛が非常に読みにくいことがあります。右の最新の曲尺はそのことを考慮してかマット加工したステンレス板に目盛りを刻み、しかも数字が大きく、竿の幅も10mmではなく15mmあります。使い勝手はこちらのほうがよさそうですね。板厚は左と中が1.2mm、右は1.0mmです。なお目盛は尺目盛のもの、ミリ目盛と併記のもの、裏が変わり目のルート2目盛になっているものなど数種類あるようです。当工房では尺貫法は原則使わずメートル法なので、計器類はすべてミリ表示のものを採用しています。
ただ曲尺はあくまでもおおよその直角をたしかめたり線を引いたりするだけで、厳密な90度には対応できません。その場合はもっと精度が高く狂いも出にくいスコヤ の出番となります。