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高瀬峡の滝七景

5月19日、高校の特別授業の下見で鳥海山の高瀬峡に下見に行きました。車道終点の山ノ神の駐車場からだと、遊歩道のいちばん奥まで往復しても正味1時間半くらいですが、道すがらいくつもの滝に出会うことができます。順番に写真をかかげてみます。

高瀬峡一帯にはもっとたくさんの滝があるのですが、ふつうに遊歩道を歩いていて簡単に見ることができるものに限定です。それらの滝は湧水起源のもの、湧水と雨水が混じっているもの、主に雨水起源のものなど、水源はいろいろですが、いずれも鳥海山に降る膨大な雨雪が大元になっています。

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第一吊橋をすぎて間もなくの遊歩道分岐を右にすすんで行くと最初に出会う滝で、ヒノソの蔭ノ滝。くの字の斜めの滝ですが、主に雨水起源です。水量の増減が激しく、冬は雪に閉ざされてしまいます。

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第二の吊橋に向かって急斜面を斜めにおりていく途中で、スギ木立の間から左側にみえる滝で、バンバ沢の由蔵滝(よしぞうだき)です。これの滝壺は婆様淵と呼ばれており、姥捨伝説があるとか。湧水と雨水が半々くらいに混じっています。

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バンバ沢にかかる吊橋(遊歩道の第二吊橋)のすぐ上流に見える滝です。落差は5mくらいかと思います。

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吊橋を渡り、次いでやせ尾根に上がってその尾根をすこし南下していくと擬木の柵があります。そのあたりでアカマツやミズナラなどの樹間ごしに直下に見える滝で、バンバ沢の薬師滝です。下部は直瀑になっています。

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長大な急斜面をジグザグに下りていくと、沢の対岸岩壁にかかる滝が正面に見えてきます。カラ沢に落ちる剣龍ノ滝ですが、岩盤(地層)の境界線から吹き出す湧水100%の滝です。右側の小さな滝も同様に湧水起源のもの。写真右隅に見える流れがカラ沢の本流です。

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遊歩道はカラ沢の谷底で渓流にそって上流に続いていますが、 株立ちのサワグルミの大木をすぎると、やはりカラ沢の対岸に見える滝があります。白糸ノ滝です。これは主に雨水起源で、初夏以降で晴天が続くと涸れてしまいます。

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最後は真打ちといいますか、カラ沢本流にかかる大滝です。節理が発達したオーバーハング気味の断崖絶壁を水がまっすぐ落ちています。雨水と湧水とが混じっていますが、平均すると雨水の比率のほうが高いようです。ただ厳寒期でもアイスフォールになりこそすれ、完全に落水が止まることはありません。写真の右下の落水はごく小さなものですが湧水です。

 

イワカガミ!

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鳥海山の某所、標高237m付近に咲くイワカガミです。私がこれを発見したのは一昨年のことですが、今年も確認できました。同所では4個体が開花。他にも咲きそうな個体が小群落を成しています。

イワカガミはイワウメ科イワカガミ属の多年草ですが、通常のイメージとしては「高山植物」の仲間です。図鑑では高山帯だけでなく「山地にも」と記してあるものがありますが、緯度や地域にもよるでしょうが、少なくとも鳥海山周辺でこれほど標高の低いところに生えている例は、私は他に知りません。山によく登っている方数人に訊いても、はじめは「イワウチワのまちがいじゃないか?」といわれたほどです。

他に3枚の写真も紹介。上のイワカガミのように生息地的に珍しいというわけではありませんが、いずれも清楚で美しい春の花です。上から順にミヤマカタバミ(カタバミ科)、オオバキスミレ(スミレ科)、ヒトリシズカ(センリョウ科)。

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残雪と新緑の鳥海山

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例年より10日ほど遅れていま庄内平野ではさかんに田植えが行われています。鳥海山の雪解けも最近は急速にすすみ、笙ケ岳南面の種まき爺さんや、鍋森下の飼い葉桶に首を突っ込む馬、そして月山森右側の跳ねる兎などが見えています。

写真は2枚とも昨日の午後6時すぎのものですが、残雪と新緑と白雲のおりなす変化に富んだ光景や、代掻きがすんで苗を植えるばかりとなった水田に写る逆さの鳥海山などがたいそう美しいです。こういうときはおおげさでなく、鳥海山の麓に生まれ育ったことの幸せを感じます。

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玄関点景

今年2月に新築・引っ越しとなったわが家ですが、玄関に飾ったオオバクロモジ(大葉黒文字。クスノキ科)です。名前の由来でもある黒と緑のまだら模様の枝と、傘を広げたような形の黄緑色の薄手の若葉がたいへん繊細で、私は大好きな樹です。写真では分かりにくいですが、葉の下に黄色みを帯びた小さな花が咲いています。クスノキの仲間なので葉や枝・幹を裂くとかなり強い芳香があります。

玄関は1坪強の面積で窓はありませんが、外からの入口のドアと玄関から居間に入るドアが、いずれも四方枠だけでガラスを大きく使ったものなので、それを通して間接光がやわらかく差し込みます。壁は石灰ベースの左官材料をコテで塗りあげたもの。靴を脱ぎ履きする際の手すりをかねた、オニグルミの無垢材の棚板は無着色のオイル仕上げ。それらがいっそう落ち着いた空気をかもしだしています。

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デスクの木取

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東京の方からご注文いただいた家具=デスク(学習机)の製作を始めています。ご注文の分が1点、それとほぼ同じものが1点の、計2点です。先日クリ(栗)材でデスクの木取、ならびに第一次下拵えをしました。写真は素材のクリ板と、下拵えの終わった甲板と脚です(他に幕板と根太、抽斗の部材もあります)。

完成時の大きさが幅1100mm、奥行600mm、高さ640&700mmと小ぶりなため、甲板は柾目板3枚合わせでそれほど苦労せず木取できましたが、それより厚みが必要な脚はなかなかうまくいかずたいへんでした。干割れや大きな節などがあったためです。幅50cm、長さ2.3mほどもある大きなクリ板2枚から、脚を8本取るのがやっと。残材はほとんどみな薪ストーブ行きです。めげてしまいます。

 

中島台獅子ヶ鼻湿原 3

5月12日にハイキングに行った、鳥海山北面の中島台&獅子ヶ鼻湿原の続きです。遊歩道の「あがりこ大王」への分岐を往復したあと、さらに歩を奥にすすめると小さな尾根にあがります。遊歩道はここで左右に分かれますが、右回り・左回りともに獅子ヶ鼻湿原の外縁をぐるりと回ることができます(約50分)。湿原は26ヘクタールにおよび、天然記念物に指定されています。

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まずは左に入り「出壷(でつぼ)」を目指しました。出壷は湿原の最上流部に位置する大きな湧水の流出口で、丸い池の底からも水が勢いよく湧いて出ているように見えることから出壷と呼ばれているようです。上の写真の1枚目がそれで、手前が上流側です。以前は水辺まで近づいてその湧水に触れることができたのですが、やはり来訪者が多くなったために今は柵が設置されています。写真の2枚目は右端中央が出壷で、ここから左方(北側)に流れ出した湧水はあたり一面を湿原と化していきます。湧泉としてはこれが最大かと思いますが、ほかにも湧泉はたくさんあります。この先は急斜面にまだ多くの雪が残っており、子供連れでは歩行困難なので引き返すことにしました。

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先ほどの尾根上の分岐まで遊歩道をもどり、今度は右のほうにすすみます。ゆるやかな谷をすこし行くと激しい水音が迫ってきます。湿原下流部に集まった湧水による沢音です。本来ならそれぞれの湧泉から出た水はまだ行く筋もの小沢を成してさらに流れ下っていくのですが、それらの流れをさえぎり集結するように横向きにコンクリートの堤防が築かれています。幅2m深さ1m半くらいの人工水路をたどって行くと水はトンネルに吸い込まれていきますが、これはやがて水力発電所(東北電力横岡発電所)に至ります。なんと湧水を利用して通年で発電をしているのです。それくらいすごい水量です。

写真上2枚は「鳥海マリモ」という標識のある側道からの湿原の展望ですが、水中の緑はハンデルソロイゴケとヒラウロコゴケがからみあってマット状または半球状になっています。それでマリモ(鞠藻)のようだというわけですが、マリモは苔ではなく藻類なので、このネーミングは私は不適だと思います。3枚目の写真は下流側の、湿原の湧水が合流して渓流をなしているところです。水はpH4.4〜4.6とかなり強い酸性です。水温は7〜8℃ということですが、湧出口での温度でしょうか。

こうして昼食等も含め約3時間のハイキングが終了しました。残雪がまだあるためか、晴天にもかかわらず人出でごったがえすようなこともなく、わりあい静かに自然を楽しむことができました。しかし写真撮影の十数人のグループが、木道を占拠するようにして写真を写しているのには腹が立ちました。添乗員(ガイド?)はいったい何をしてるんでしょうか。

 

中島台獅子ヶ鼻湿原 2

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5月12日に行った、鳥海山北面の中島台&獅子ヶ鼻湿原の続きです。遊歩道が沢沿いから離れていくに連れてミズナラは減って、しだいにブナが優先するようになります。もちろん100%ではありませんがほぼブナの純林です。雪もところどころまだ残っており、それを見越して長靴で正解でした。ただ雪で濡れた木道は滑ります。私も一度派手に尻餅をついてしまいました。木道の上に斜めに倒れかけた樹をよけようとしてバランスを崩してしまった拍子にです。林床には雪がまだけっこう残っていて、その雪と厚く堆積した落ち葉と、白く滑らかな樹の肌、急速に展開する若葉の薄緑。これらのコントラストがたいへん美しいです。

しかし写真をよくみるとブナの幹の根元のほうがみな同じくらいの高さ=約1.5〜2mでみな黒っぽく凸凹になって株立ちになっています。じつはこれは炭焼きの形跡です。

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この森で最大級のブナで「あがりこ大王」と名付けられている巨木です。樹齢300年以上、樹高25m、幹周7.62mで、奇形ブナとしては日本一の太さと目されています。ご覧のように甚だしく湾曲・凹凸していますが、前の写真同様に炭焼きの材料として一度伐採したあとからの萌芽によってこのような変わった形の樹形となったようです。かつては炭焼きは農閑期の冬の仕事で、雪が積もった時期に林中に小屋掛けして寝泊まりしながらブナその他の樹木を伐り出しました。そのため、その土地の平均的積雪高、すなわち1.5〜2mくらいの高さで根上がりとなりました。奇形ブナといっても純自然の産物ではなく、炭焼きという人為的介入があってできたものです。

この「あがりこ大王」は現在は保護のために周囲にロープと柵・木道が設置されていますが、昔は訪れる人も少なかったので(知る人ぞ知る、という程度)、私も子供たちもかつてはこの樹で木登りを楽しんだのですが、今はとうていかないません。

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さてその炭焼きの窯です。中島台レクリエーションの森では炭焼き窯の跡が26個発見されているそうです。「あがりこ大王」にほど近いところにある写真の窯は、使わなくなってから数十年以上経過していると思いますが、天井の崩落もなくほぼ完全な形で残っている奇跡的に珍しい窯です。高さは2m弱でしょうか。

壁面は石積みでというのはすぐ分かるのですが、ではドーム状の天井はどうやって作るのでしょうか? じつは私も答えを知ったのは5、6年くらい前のことで、要するにこの窯そのものが「焼き物」なのですね。いちばん初めに炭を焼くときに、壁面内部にぎっしり立てて詰めた木(炭の原料)の上部に粘度をかぶせドーム状にしてから炭の材料と同時に焼き上げるということです。それがうまくいけばみごと素焼きの天井になるというわけで、なるほどこれなら雨雪が当たっても簡単に崩れたりはしません。実際に現役で炭を焼いていた方からじかにお聞きした話ですから間違いないでしょう。

 

中島台獅子ヶ鼻湿原 1

5月12日は子供といっしょに中島台の獅子ヶ鼻湿原に行ってきました。鳥海山の北面標高約500m付近に広がる、ブナをはじめとする落葉広葉樹自然林と、水量が甚大なために発電にも利用されるほどの卓越した湧水群です。近年、手軽に楽しめる鳥海山中のハイキングコースとして秋田県にかほ市が整備に非常に力を入れているところです。一帯は「中島台レクリエーションの森」の中核部分にあたるところで、「あがりこ」と呼ばれる奇形ブナの大木群と、広大な湿地に生息するマット状または半球状の稀産種のコケがとりわけ目玉といえるでしょう。

国道7号線を北上し、次いで日本海沿岸の旧象潟町から東方に転ずるのですが、あいにく濃霧のためただでさえわかりずらい道路にすこし迷ってしまいました。入口の駐車場ならびに公園管理棟までは舗装路で、駐車スペースもずいぶん拡大されて大型バスなども楽に停まれるようになっています。この日も10台近い乗用車と関東地方の大型観光バスが1台並んでいました。

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ハイキングコースに入るとすぐ右手に公園のようにきれいに整備された広い平坦な草地があります。その周囲や隣地もさまざまな種類の樹木の大木が選択的に残されていて、家族やグループでお弁当を広げるのにいいかもしれません。実際、公園側もコース(遊歩道)の先には広い休憩地がないことと森が荒れることを危惧して、休憩や昼食などはここでとることを推奨しています。山用テントも当地で張ることができるのかと管理人に訊いたら、それは不可だそうです。残念。

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樹木はまだ葉を展開していないので、林床は明るいです。そのためスプリングエフェメラル(春の妖精)と称される草本の花の代表株ともいえるキクザキイチゲがあちこちに。キクザキイチゲの花色は白や淡紅色・淡紫青色などいろいろあるのですが、ここのはみな濃いめの紫青色でした。陽光に映えてとてもきれいです。他に目立った花はミズバショウです。

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公園様の林に沿った砂利道は数百メートルで終わり、行き止まりに立派な看板があってそこから木道の遊歩道が始まります。スギの厚板を2〜3枚ずつ並べたもので、10年くらい前まではぬかるみが激しいところや小沢を横断するような箇所だけだったのですが、今はコースのほぼ100%がこの木道になっています。せっかく山に来たのに味気ないといえば味気ないのですが、来訪者が激増した今となってはいたしかたありません。ということで、木道から外れて歩いたり休憩したりは厳禁です。

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10分ほども歩くと赤川の木橋を渡り、左に雪解けの白っぽい激しい流れを耳にしながら進みます。ブナをはじめミズナラやトチ、ケヤキ、ホオ、クリ、カツラなどがいっせいに葉を広げ始めています。ブナ以外ではこのあたりはミズナラがとくに多く、秋にはたくさんのドングリで道ばたが埋め尽くされそうな勢いです。写真には写っていませんがムラサキヤシオの赤い花がぽつぽつ咲いています。

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対岸を見るとオオヤマザクラだと思いますが、ブナ・ミズナラの新緑を背景にところどころにサクラが咲いています。個人的には人為的に植栽されたソメイヨシノなどはほとんど興味がありませんが、自然林の中の自生のサクラはやはりいいですね。

 

三羽の烏と…

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山形県庄内平野側から見える鳥海山の雪形(ゆきがた)で、おそらく最も有名なのが西鳥海=笙ケ岳(第1峰1635m)の南斜面に現れる「種まき爺さん(または種まき婆さん)」でしょう。左向きに腰をかがめて種をまいているような姿が黒っぽいシルエットとなってくっきり見えます。

しかし今冬は鳥海山も積雪が多かったせいか、はたまた春の気温が低かったせいか、種まき爺さんの姿がまだ一部分しか出現していません。下半身はなんとか指呼できなくもありませんが、腰から上はさっぱりですね。上の写真は一昨日5月10日に撮ったものですが、昨年4月25日に撮影したものよりも明らかに雪は多いです。

ただそれよりやや標高の低いところに現れる三羽の烏、すなわち爺さんの足元に飛来する一羽、左にすこし離れ枝に止まって羽を上げている一羽、さらに左の勢いよく飛んできている一羽の烏は、もうほとんど完全に姿を見せています。これら一群の雪形はまさしく「権兵衛が種撒きゃ、烏がつつく〜」そのままの構図というじつにみごとな雪形ですが、種まき爺さん(または婆さん)以外には一般的にはあまり知られていないのがとても残念です。

さて読者のみなさんは上の4つの雪形がお分かりになりますか? →正解は昨年4月25日の当ブログ記事をご覧ください。

 

道具箱

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自製の道具箱です。大きさは幅960mm、奥行283mm、高さ325mmと大きなものですが、全体が針葉樹のオウシュウアカマツとベニマツでこしらえてあるので重さは7.1kgと、大きさのわりには軽くできています。

この道具箱はチェーンソーを長さ450mmのバーを装着したまま車で運んだり、保管しておくためのものです。箱の大きさはそれにほぼぴったり合わせたのですが、空間的にはなお余裕があるので、チェーンソー本体のほかに周辺の工具や道具などもいっしょに収納できます。

道具箱・工具箱というと今ではプラスチックでできた市販のものを利用する場合がほとんどだと思いますし、当工房でもそれらの大小の容器を10個くらい使用しています。収納しようとするものとサイズさえあえば、簡単・便利にはちがいありません。自分で作る場合の材料費と手間とを考えるとそのほうがずっと安上がりでもあります。

しかし、刃を付けたままのチェーンソーを入れるのにちょうど良さそうな深くて細長い、しかも一人で持てるような大きさ重さの道具箱はありません。なければ自分で作るしかないわけですが、自家用なので基本的には「用が足りればいい」ということで、手持ちのありあわせの材料と簡単な作りとなりました。ごらんの通りの節だらけの材料で、各部材はステンレスの細いコーススレッド(目の粗い木ネジ)でとめてあります。板も自動鉋盤に極力低速度で通しただけで、仕上げの手鉋はかけていません。板厚は10〜13mmです。

構造は大工・建具などの職人がずっと昔から伝統的に採用してきたものです。角の補強を兼ねた持手と、「行って来い」式のスライドして開け閉めする蓋が特長です。私が昔、工務店に勤めていたときに親方からいただいたお古の道具箱とまったく同一の作り。違うのは打ってあるのが鉄釘ではなくステンレスのコーススレッドであることくらい。

この手の道具箱を自家用で合板主体でこしらえたこともありますが、やはり無垢材にはかないませんね。合板やプラスチックは時間が経つと劣化し嫌味になるだけですが、無垢の木ででできた箱は多少汚れても傷がついても平気で、むしろいい味が出てきます。