わが家のトイレに飾っているミニタイプのシクラメンです。ちょうど二ヶ月経って開花もそろそろ終盤になってきましたが、蕾があまりにも愛らしいのでアップで撮影してみました。いちばん左の下を向いているのがその蕾で、その他は開花して花びらが上向きに反転した状態か、その最盛期をやや過ぎて再び下に垂れ始めてきている状態の花です。
蕾は最初は先端がするどく尖った円錐形をしていますが、大きくなるにつれ先が丸みをおびてきて、固く巻いた4枚の花びらがすこしづつほどけるようにして開花します。開き切って上向きに花びらをぴんと高く掲げた状態がかがり火のようだということで、シクラメンは和名では「篝火花(かがりびばな)」といいます。和名にはもうひとつ「豚の饅頭(ぶたのまんじゅう)」というのもあるのですが、これは球根が豚の餌になるという意味だとか。これはちょっと気の毒なというか、まったくセンスのない命名ですね。
シクラメンはサクラソウ科のシクラメン属に属する多年草で、原産地は地中海沿岸、花期は秋から春です。花が乏しくなる冬期に鉢植えにして室内で観賞されることが多い花です。学名はCyclamen persicum (シクラメン-ペルシカム)で、属名がそのまま一般名としての花の名前になっています。現在流通しているのは品種改良された園芸花がほとんどですが、原種のペルシカムも一部では注目されてきています。