鉋刃の交換

手押鉋盤ならびに自動鉋盤の刃が切れなくなってきたので、各2枚計4枚のハイス(高速度鋼)製の刃を交換しました。外した刃はとうぜんながら専業の研磨屋さんに出して研いでもらうのですが、写真はそのための通函です。

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6年ほど前に自作したものですが、刃は「使用中」「予備」「研磨中」と3組ずつあるので、ケースは合わせて6つあります。手押用の305mmの刃と、自動用の465mmの刃ですが、1枚の重さが1.1〜1.8kgもあるので、せっかく再研磨した刃が保管・運搬時に痛まないようにベイヒバの40mmくらいの厚板を刃に合わせて彫り込んでいます。以前は購入した際に刃が納められていた段ボール製のケースをそのまま使っていたのですが、しだいににぼろぼろになってきて見た目にも恥ずかしいくらいになっていました。

さて肝心の刃の交換ですが、使用中にゆるまないようにしっかり固定するのはむろんのこと、回転する鉋胴から刃先がきっちり同じ寸法だけそろって出ていることが絶対条件です。すこしでも不揃いだと材料が平滑・均一に削れません。刃は鉋胴に多数のボルトで締め付けるのですが、それだけでは刃先の出がばらばらになってしまうので、専用の刃先ゲージを併用して微調整します。許容誤差は0.05mm以下です。

この刃の交換は一般的にいうとかなりの慣れが必要で、私も刃の交換→微調整→試し削り→注油・清掃と一連の作業に1時間以上かかることもしばしばでした。しかし最近はコツがのみこめてきたようで30〜40分くらいで終えることができるようになっています。また若干の刃の鈍摩については、刃を機械に装着したまま刃先をオイルストーンを用いて手作業で軽く研磨することによって、交換のスパンを5割程度は延長することもできるようになりました。ただしこのオイルストーンによる手研磨は1回のみで、それ以上無理に行うと刃先の直線が崩れてしまいます。

 

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