床暖房

新築のわが家はほぼ全面床暖房です。納戸と物置と風呂をのぞくすべての部屋と玄関・廊下に温水循環式のパイプを床板のすぐ下に敷設しています。パイプは1本ではなく、5つの系統に分かれており、それぞれ別個に温度調整することができます。

熱源は灯油ボイラーですが、これは床暖房専用に設置してあり、風呂やキッチンや洗面脱衣室の湯はまた別の灯油ボイラーで供給しています。床暖房と通常の給湯とでは、必要とする湯の温度や量やサイクルなどが異なるためです。ただしオイルタンクは共用です。2台のボイラーとオイルタンクは東側(裏側)の軒下で鉄筋コンクリートの架台に固定しています。

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写真はキッチンの近くの壁面に設置したコントロールパネル。CDのケースほどの大きさです。右がメインのパネルで、灯油ボイラー自体のオン&オフや温度調整を行います。あと二つは5系統ある個別のコントロールパネルのうちの2つで(あと3つは寝室=個室にそれぞれ設置)、左は玄関+LDK、中は洗面脱衣室+トイレ+乾燥室+廊下用です。

メインのパネルでまずボイラーから出る最初の湯の温度を設定します。目盛は8段階に分かれていて、1が室内寒冷化を避ける程度の最低温度(10℃くらい?)、8は最高温度の80℃くらいのようです。7だと約70℃だそうなので、通常はそれ以下の2〜6(30〜60℃くらい)の目盛で運転します。15mm厚の床材のすぐ下に温水パイプが通っているため、循環していく間に徐々に冷えていくとはいえ床板に接する人体に低温火傷のおそれがあるからです。もちろん建物そのものにもあまり熱い湯ではわるい影響を与えるでしょう。

メインスイッチは原則として冬期間入れっぱなしです。就寝時や外出時は目盛を最低の1にしておきます。完全に切ってしまうと、エアコンやストーブなどと違って暖まるまでに時間がかかりすぎてしまいます(タイマー設定することも可能ですが)。

さて実際に稼働してみた結果はどうだったでしょうか。昨年12月末頃から今年3月中旬までの限られた期間ですが、コントロールパネルの目盛はだいたい4か5が主で、野外の気温がマイナスで吹雪いているときなどは6にしないとすこし肌寒いこともありました。逆に天気のいい日の昼間は2くらいでもじゅうぶんなこともあります。

灯油の消費量ですが、風呂やキッチンの給湯用と共用のオイルタンクなので、純粋に床暖房のみの消費量ではありませんが、一日平均で約8リットルです。1ヶ月でだいたい250リットルくらい。灯油の値段が最近ずいぶん上がってしまい、配達料込みでリットル当たり100円ほどですので、灯油代として厳寒期は月に25000円くらいかかるという計算です。床暖房だけだとおそらくその7割くらいかな。

引っ越しをする前の借家では、暖房は各部屋に置いた石油ストーブが主で、サブで小型の電気ストーブを使っていました。風呂と台所の給湯だけは灯油ボイラーだったのですが、このときの灯油消費量でも月に2万くらいにはなっていました。それでいて寒暖の差が激しく、ストーブのない部屋に移動するときやトイレや風呂に入るときは毎回凍えるような寒さを我慢しなければなりませんでしたので、現在の建物のどこでもいつでも温かい状態とは雲泥の差があります。それにくわえて今は火災や火傷、不完全燃焼による中毒などの心配がまずないのもありがたいです。

まだ室内の建具がちゃんと入っていませんので、建物全体がしきりのないほぼ一室に近い状態です。したがって部屋ごとに温度差があると、比較的低温の部屋(パネルでの設定が1や2)から比較的高温の部屋(パネルでの設定が4や5)に向けて「冷気」が移動して、すーすーします。かといってあまり使っていない部屋までみな同じ温度設定にするのは無駄があります。建具が全部納まり部屋・空間ごとに細かく温度調整するようになれば、灯油の消費量=暖房費ももっと下がるのではないかと思います。

 

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