ある小学校の更衣室入口の上にかかげられた標識ですが、これはひどいです。まるで子ども(人間)が首からつり下げられている、処刑を連想させるようなおぞましいピクトグラムですね。
ピクトグラム(pictogram)とは文字のかわりに図形や絵によって、ある事柄や概念を伝えるものです。言語の差を超え、年齢や性別を問わず、あるいは文字を読めない人でも分かるようなシンプルで明瞭なデザインであることが必須条件です。たしかに上のピクトグラムでもあらかじめそこが男女別の更衣室であることをあらかじめ知っていれば「なるほど」とうなずけるかもしれませんが、そうでなくて最初に見れば、かなりの人が不快感をいだくのではないでしょうか。少なくとも私は嫌ですね。目にしたくないです。
私は現在の木工の仕事の前はグラフィックデザインの仕事をしていたこともあるので、こういったヘタクソで不適切なピクトグラムを見ると、非常に気になります。もっともそれを件の学校に訴えたところで「考え過ぎじゃないですか?」「替えるにしてもお金がかかるし」と一笑に付されることはほぼ確実でしょうけどね。デザインに対する認識および価値観は一般にはとても低いですから。