新築予定の自宅の照明器具を選定しているところです。一般的には照明器具は建築工事の最後のほうで決まることが多いようですが(住宅の場合はとくに)、配線工事や下地補強等の都合もあるのでどのあたりの位置にどのくらいの数の照明器具やスイッチ・コンセント・ケーブルが必要かは前もって決めておかなくてはなりません。
今回はほぼすべての照明器具をLED搭載のものにしたいと考えています。LEDとは Light Emitting Diode の略で、電気を流すと発光する半導体素子=発光ダイオードのことです。特徴としては、1)白熱球にくらべ寿命が約20倍と長く、10年くらいは光源の交換をしないですむこと。2)消費電力が少なく、蛍光灯とくらべても半分程度で、電気代が割安となること。3)サイズが小さく発熱量が少ないので、照明器具の小型化が容易で、デザインの自由度が高い。といったところです。
いいことずくめのようですが、難点はやはりまだ値段が高いことです。数年前にくらべれば最近はかなり下がってきましたが、部屋の全体的な照明などに使おうとすると、同程度の明るさの白熱灯や蛍光灯にくらべておおむね50〜100%高といった状態です。メーカーによってはまったく同じ外観のシーリングライトで蛍光灯内蔵のものとLED内蔵のものと併行して販売していることがありますが、だいたいLEDのほうが5割増しといった具合。一つ二つではそれほど大きな差ではないかもしれませんが、家一軒の照明器具を全部となると頭が痛いです。
普通に工務店>電気店>顧客というルートでは「LEDで統一」はびっくりするくらいの金額となってしまい、とても負担できません。そこでインターネットを駆使して照明器具を私が直接購入し、それを電気屋さんに取り付けてもらうことにしました。もちろん器具の取り付け料はかかりますが(1点あたり1500〜2000円程度)、それでも定価に対しては総額で25%くらいコストダウンできるようです。通常の実行価格に対しては35%ほどのコストダウンです。
照明器具はなんといっても明かりが点いてなんぼのものです。紙のカタログやインターネットの画面で形状などは分かっても、実際の明かりの感じはなかなか分かりません。光の強さや光の質、灯った状態での器具の見え方などです。必要な明るさは部屋や作業内容によって異なり、いちおう基準の明るさは決まっていますし、それを算定するための計算式もあります。部屋の面積や天井高、壁・床・天井の素材別の反射率、器具自体の明るさ、といった項目に数字をあてはめていくのですが、メートルやセンチだけでなく、ルーメンとかルクス、といった見なれない単位が出てきます。器具自体にも、ランプの光束、器具の光束、消費電力、消費効率、光色、色温度、Ra(平均演色評価数)、といった言葉がずらずら…。
一度工事を終えた配線をやりかえるのはたいへんですし、当然よけいな追加費用がかかります。後付けの照明器具でも、どんなものでも選択可能というわけではありません。とはいえ、照明器具については私もぎりぎりまで悩んでしまいそうです。