7月4日の胴腹ノ滝ですが、水量はやはりいくらかづつ減ってきています。水温は右・左とも8.8℃(気温21.3℃)。前回の6月26日は左右とも8.6℃でしたから、またすこし上がってきました。水量の増減と水温の高低は比例しませんね。
さてタイトルに「〜、他」とあるのは、地元の小学校5年生の総合学習・自然教室の一環で、翌日7月5日に高瀬峡を訪ねたからです。朝方から午前9時頃までは大雨と雷で心配していたのですが、低気圧の前線が通過し雨もだんだん弱くなってきたので10時には出かけることにしました。
山ノ神から高瀬峡遊歩道にしたがってカラ沢の大滝が見える地点まで行ったのですが、沢はピークを過ぎたとはいえかなりの増水で、もちろん蔭ノ滝と大滝は危険なので遠くから眺めるだけにしました。それでもふだんは大岩にそってわりあい静かに滑るように落ちている滝やまっすぐ下に細く落ちている滝が、あまりにも水量と水勢が激しいために滝壺をとびこえて斜めにごうごうと落ちている様子は迫力満点です(防水のカメラは持っていないので残念ながら撮影はできませんでしたが)。高瀬峡遊歩道にある二つの吊橋はしっかりした作りで長さもあまりないので、大雨が降って沢が増水しても行った先から元にもどれなくなる心配はありません。またコースの全体が高木におおわれているので雷の直撃のおそれはないでしょう。
小学校の行事などが典型的ですが、すこし雨が降っただけで中止してしまうことが珍しくありません。しかし自然は人間の都合におかまいなしに変化するわけで、おだやかできれいな場合も荒れ狂っておそろしい場合もあります。どちらも自然本来の姿です。ですから自然をよく知り万一の場合にもしかるべき対応ができるようにするには、他人の話や映像だけでなく、実際に自分が、雨とか雪とか風とかおだやかとはいえない自然も体験しておかなければならないと思います。
山で絶対に遭難しないようにするのにいちばんいい方法は、山に登らないことです。でもそれでは山の素晴らしさも怖さも永遠に理解することはないでしょう。もちろん自然のなかに出かけてそれで大怪我や大病や死亡などということがあってはなりませんので、コースの選定や事前の準備、天気天候の推移、沢や道の変化、参加メンバーやリーダーの知識経験の程度などは厳重にチェックしなければなりません。
こどもたちの感想をきくと「怖かった」という声もいくつかありました。それはそうですね。荒れ狂う渓流や滝を目の当たりにしたのは、大部分のこどもたちには初めてだったかもしれません。ほとんど雨がやんだ時点とはいえまったくの野外で弁当を広げて食べたことも。それらは得難い貴重な体験だったでしょう。