コーナー用テンプレート

 

テーブル甲板の四隅や、椅子座面の角などを丸くするのに、写真のような自製のコーナー用テンプレート(ならい型)を使っています。四角い角をいきなりルーターで削り落とすのは機械に負荷がかかりすぎるし、反発して危険な場合があるので、手鋸で仕上げのラインより1〜2mm程度カットしてから行います。テンプレートを用いることなく、一つずつ墨付をし手鋸とノミや鉋やサンダーなどでコーナーを成形していくことももちろんできますが、全部のコーナーを同一正確にそろえるのは意外に面倒で難しいです。とくに複数台のテーブルなどを加工する際は、こうしたテンプレートがあるのとないのとでは加工時間その他に大きな差がでるでしょう。

テンプレートには9mm厚のシナ合板を用いることが多いのですが、これは色が白っぽいので墨線を追いやすく、最初のテンプレート自体の正確な製作がしやすいからです。テンプレートが狂っていたらそれにならった甲板などはみな狂ってしまいますから。ただシナベニヤの表面のシナノキの部分は柔らかいので、そのままではルーターのガイドベアリングの跡が付いてしまう(凹んでしまう)おそれがあります。そのためにテンプレートの側面(断面・木口)には瞬間接着剤をたっぷりしみ込ませて硬化させています。写真のテンプレートは30cm×40cmくらいの長方形ですが、4つのコーナーは半径12・15・18・20mmと異なった大きさにしてあるので、1枚のテンプレートで4種類のちがう大きさのコーナー加工ができます。

ルーターに装着するビットは、刃の根元側(機械側)に、刃と同径のガイドベアリングが付いている「ならい」専用の超硬ビットです。この写真では軸径12mm×刃径21mm×刃長40mmの大日商というメーカーのビットを付けて加工していますが、切れ味と耐久性にすぐれたいい刃物だと思います。ちょっと高いですけどね。

 

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