アングルドリル

ごくたまにしか使わないものですが、いざというときにはそれがなくては仕事にならない道具というものが、木工にもいろいろあります。写真のアングルドリルもそのひとつ。

ふつうドリルはモーターの回転軸とドリルの軸は一直線上に連なっていますが、それは穴をあけるときに最も力を入れやすく、構造的にも単純明快にできるからです。しかしそのぶんどうしても全長は長くなってしまうので、手がかろうじて入るような狭い場所ではドリルを使うことができません。そうしたときに出番となるのがアングルドリルです。先端が下向きにおれまがっていますが、モーターの回転軸からの力をギアを介して90度まげているわけです。

穴をあけたりネジをまわしたりするために一番先にはキリやドライバービットを装着するためのチャックがついていますが、これもできるだけ丈が短くなるような工夫があれこれなされています。ヘッドの高さ=ヘッドハイトはチャックの先まで(爪を除く)66mmしかありません。ただこれにキリやビットの長さがプラスされるし、ネジ止めであればネジの長さ分も加わるので、実際には最低でも100mmくらいの空間がないとこのドリルでも使えません。

それでも通常のドリルの場合、当工房で持っている最短のドリルでボディ後部からチャック先端まで145mmありますから、145-66=79mmの差は実際作業する上ではかなり大きな差といえます。写真では19mmの超短のプラス2ドライバービット+38mmのステンレスコーススレッド、刃先を照らすLEDの照明、ふれ止めのグリップをいっしょに写しこんでいます。

このアングルドリルは充電式です。14.4V3.0AhのリチウムイオンのバッテリーBL1430。このバッテリーはマキタのなかでも最も汎用性の高いもので、現在48機種の電動工具等に共用可能です。当工房の場合は、インパクトドライバー、ドリルドライバー、丸ノコ、掃除機、作業灯です。リチウムイオンの充電池は自然放電がほとんどないこと、メモリー効果がないので継ぎ足し充電が可能なことが大きな特徴です。

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