大型石油ストーブ

旧年中はたいへんお世話になりました。今年もなにとぞよろしくお願いします。

さて、工房にはこれまで家庭用の小さな石油ストーブしかありませんでした。主屋が4間の6間で24坪(48畳)、それに両側に2間の下屋があって、合わせると50坪ほどもある平屋ですし、天井もやたらと高いうえに断熱材のたぐいがいっさい入っていない波トタン張りの建物とあっては、とても暖房しきれません。あちこち小さな隙間もあるので、たとえ全体を暖めようと思ってもかなりの熱が無駄になってしまいます。

それでこれまでは作業する者のすぐ近くに小さな石油ストーブを一人一台くらいのあんばいで置いて部分的な暖を取る。あとはとにかく厚着してという方法だったのですが、さすがに最近は年齢のせいもあるのか、寒さが身にしみてきました。こんなやり方では室内の温度は外気温とたいして変わらず、冬の間は0〜5℃くらいの環境で作業をするというひどい状態だったのです。それでも身体をある程度動かしているときはいいのですが、座り込んで細かい加工をするときなどは辛いものがあります。

それで先日、思い切って業務用というか大型の石油ストーブを購入しました。「ブルーヒーター」で有名なダイニチ工業のFM−194Fという機種です。値段は定価だと税別で99800円もするのですが、注文があったら品物をメーカーからユーザーに直送という形式のインターネット販売店でだいぶ割安に入手することができました。

 

この機種は灯油を強制的に気化し燃焼、通気・対流させる方式のものです。そのために100V交流電源を常に必要としますが、停電等の際はこれまでの自然型の石油ストーブを使えるので、それで良しとしました。暖房出力は甚大で、最大18.5kW/時もあります。カタログによれば暖房目安として「木造47畳、コンクリート65畳」です。ふつうの家庭用小型石油ストーブの4〜6台分くらいですね。当然その分燃料の消費量も多く、最大で1時間あたり1.8リットルもの灯油を消費します(最小は0.54リットル/時)。これは1リットル80円としても144円。一日8時間使うとして1150円ほど。月に25日フルに稼働させると29000円くらいになります。実際には比較的温かい日もありますし、事務室で図面・書類書きなどの仕事や外仕事もあるので、月で2万円くらいでしょうかね。

月2万の暖房代は弱小零細木工房としてはそうとう痛い出費ですが、それでいくらかでも作業効率が上がるのであれば元は取れる計算です。実際にこの大型の灯油ストーブを炊いてみると、たしかにぜんぜん違います。目一杯動かしても建物全体を暖房することはなお不可能ですが、これまでのように身を切るようなひどい寒さを感じることも、手指がこごえて作業に支障をきたすようなこともなくなりました。さあいっしょうけんめい働かなくては。

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