10月中頃に鳥海山の御浜近くから眺めた南方の景色です。時刻は記録によると午前8時53分。まだ朝もやがかかり全体が青く沈んでいますが、遠景に山並みの上端がくっきりと見えています。
左側の二等辺三角形のシルエットが月山(1980m)で、その稜線を右に下ってまた少し高くなったところが湯殿山(1500m)。それらよりもっと向こうの右側に長く続く山並みは朝日連峰です。いちばん右に見えているのがたぶん以東岳(1772m)でしょう。
山に登ると当然ですが見通しがききます。晴れていて空気が澄んでいれば意外なほど遠くまで見えます。粟島や佐渡島、飯豊連峰、吾妻山、蔵王、神室山地、栗駒山、岩手山、早池峰山、和賀山地、八幡平、等々……。それらの島や山などを「あれは何々、こっちは何々」と思案するのも登山の楽しみのひとつです。あらためて日本は山の国なんだなと実感します。