白い秒針?

 

これは5年ほど前に一度記事にした件ですが、当工房のシャムガキの掛け時計「BLACK  TOWER」の秒針が白くなっています。時針・分針は木の色合いに合わせて艶消の黒色ですが、秒針だけがもともと白色というデザインなのかというと、けっしてそうではありません。秒針だけ目立つようではブラック-タワーという名前がだいなしです。

これはおそらくですが蛾か何かの幼虫か蜘蛛が糸を吐いて針をすっぽりとくるんでしまったようです。肉眼ではほとんど静止しているようにしか見えない時針や分針ではなく、ちっちっと動いて1分で1回転する秒針にだけどうしてこうした”仕事”をするのか謎です。逆にその針の動きが彼らの本能をいたく刺激するのかもしれませんね。もし蜘蛛のしわざだとすれば、網にかかってもがいている餌食とみなしているとも考えられます。

工房の”事務室”には見本としてのものも含めて3種類の掛時計を壁に下げています。秒針があるのは2個ですが、もうひとつの時計の秒針もBLACK  TOWERほどではないものの白くなっています。販売用の品物であれば即刻糸を取り払ってしまうところですが、見本品だしめったにひとも来ないので、このままでひそかに眺めて楽しんでいます。

 

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