風車

山形県の西側は日本海に面していますが、その海岸線のおよそ半分は砂丘におおわれています。長さ34km、幅約2.5kmのこの庄内砂丘は日本三大砂丘のひとつといわれています。砂山は海岸線に対して平行に、明瞭なものだけでも数列並んでいますが、写真の風車は庄内砂丘の北端にあたる遊佐町の海際の砂丘上に最近できたものです。

昨年12月から稼働しており順調に動いているようです。羽の先は平野部からも見ることができます。砂丘自体が主に海からの西風によってできたくらいですし、地吹雪の名所であり、人口密度も比較的低いので、風力発電にはうってつけの場所かもしれません。

支柱の高さ78m、羽の長さ41m、出力2080kwの大型の風車が7基。合計出力は14560kwで、これは約7000世帯分の電気にあたるそうです。風車は風の強さによって出力が大きく変わりますが、蓄電によりある程度平準化。またこの地域は雷の発生頻度がとりわけ冬期間は非常に多いのですが、その対策装置をそなえるなど、最新式の機器だとか。

ただ残念なのは事業主体は日立エンジニアリング・アンド・サービスで、またその株の3割を東京ガスが保有することです(原発事故でいまもあたふた、てんてこまい、ぐだぐだの東京電力ではありません。念のため)。結局は遊佐町はおろか山形県さえほんの脇役にすぎないわけです。地元の資本で地元の電気をまかなえればいちばんいいのですが。

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