忘れ物のピッケルと輪樏

 

鳥海山南西面山麓の湧水の滝、胴腹ノ滝には湧水の調査と自家用の飲料水の水汲みとを兼ねて月に2〜3回尋ねていくのですが、前回2月4日に行った際に駐車場のすぐそばの雪面にピッケルと輪樏(わかんじき)が差してありました。他の自家用車が2台置いてあったので、その人のものかもと思ったのですが、調査等を終えてもどってきてもまだそのままになっています。

あらためてよく見ると昨日今日残置したのではなさそうです。ピッケルも錆が生じていますし、樏はずぶぬれ状態。しかし一時的なデポ、または忘れ物や落とし物だとしても、冬山には絶対欠かせないとてもだいじな道具なので、持ち主がきっと気づいて取りに来るだろうということで、メモだけはさんで帰ってきました。

ところがその後数日して他の人が胴腹ノ滝を尋ねたときの写真にこのピッケルと輪樏が先日のままの状態で写っていました。フェイスブックにアップされていた写真のなかの1枚にです。ということは私が見てからさらに数日は放置されているわけで、このままでは確実に道具がだめになってしまいます。そこで翌日の朝、そのピッケルと輪樏を回収することにしました。

下の2枚の写真はそのピッケルと樏です。ストーブの近くに置いて乾燥させ、ピッケルの金属部分に浮いていた錆はざっと水研ぎペーパーで落としました。樏は爪がかなりすり減って丸くちびています。ピッケルには東京トップの製造とわかる「Top Snowman」という文字が刻まれています。NO.STEELとあるのは材質が「白紙1号」「青紙2号」などのヤスキ鋼を使用しているという意味かもしれません。木製の柄はたぶんホワイトアッシュかヒッコリーでしょう。

さてどうやって持ち主を捜すかですが、とりあえずは本ブログへの投稿です。その他にもいくつか手だてを考えていますが、追ってまた紹介していきます。 もしこの記事を見てなにか情報をお持ちの方がございましたら当工房までご連絡ください。→電話0234-64-3119  master@e-o-2.com

 

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