黒柿の箱です。指物ではなく実・蓋ともに厚板を彫り込んで作った「くり物」で、大きさは132×182×36.5ミリ。鏡面塗装仕上げ。
知人から「勤続30年の記念として」ということで、だいたいの予算以外はまったくお任せで注文があり、作らせていただきました。現在当工房で持っているいちばん上杢の材料を使い、慎重に製作しました。なにしろ代替えのきかない超貴重材ですから、うっかりミスはぜったいに許されません。
旋盤を用いての黒柿の蓋物はこれまでもいくつか作っていますが、角形の被蓋くり物は今回が初めてです。きっちり作られた指物の箱ももちろん魅力がありますが、厚い板を彫ってこしらえた箱というのはまた別のとびきりの魅力があります。
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