製作中のペーパーウェイトDtypeですが、上面は半径3000mmのカーブとなっています。今回はこれまでの加工方法を見直し、巨大コンパス様の治具とベルトサンダーとで一気に曲面を削り出しました。治具の製作と各種セッティングは面倒ですが、一度設定してしまえばあとは1個平均2分ほどで仕上げ一歩手前くらいの正確かつきれいな曲面を作ることができます。材料を直接手に持つこともないので、サンディングベルトによる反発や接触のおそれがなく安全でもあります。
ただし最初からうまくいったわけではなく、理論的には合っているはずなのに左右の切削量が0.5〜0.7mmほど差が出てしまい、その理由と対策におおいに悩みました。あちこち微調整したりしたのですが、なんのことはない治具の剛性が不足しているために加工中にそれのたわみが出てしまうことと、押し削りと引き削りとの圧力差が原因とわかりました。
それを考慮して加工を再開したところ、誤差を0.2〜0.3mm程度におさえることができました。ペーパーウェイトの外形としては許容範囲でしょう。ウォールナット変杢については木口に干割れが多く発生していたので、そのぶんは例外的にショートサイズのペーパーウェイトにすることで活かすことにしました。捨ててしまうにあまりにももったいない材料ですからね。
あとは側面に2°の勾配をつければ基本成形は終了です。