トップページの「オンライン販売」にも掲載している、「栃変杢長方形被蓋くり物(とちかわりもくちょうほうけいかぶせぶたくりもの)」をある方にお買い上げいただいきました。しかしながら、まごうかたなき一品物でおそらく同じようなものは二度と作れない(材料がない)品物とあって、保管用にちゃんとした専用の箱がほしいということになりました。
通常の小物類はその大きさに合わせて紙箱屋さんから専用の紙箱(化粧紙貼りの箱)を作ってもらっているのですが、1個だけとかでは頼みづらいし値段もかなり高く付いてしまいます。かといってむき出しでは傷や汚れが付いてしまうので、有り合わせの箱等に入れておくのですが、今回のような高額の一品物をお買い上げいただいた場合は、やはりそれではまずいですね。
普通ならば桐箱にするところでしょうが、あいにく当工房ではいまは桐材を使っていないので、針葉樹のスプルスでこしらえることにしました。サービス品でもあるので実用性重視のごくシンプルな木箱です。品物を包む布は、3年ほど前に別の品を包む用に余分に作ってもらった、柿色の綿ブロード45×45cmのものがあったので、これを使うことにしました。そんなものがあることもすっかり忘れていたのですが。
蓋には先日購入したバーニングペンで品名を記すことにします。なんだか非常にだいじな美術品みたいですね(実際、材料の調達などを考えると、ある意味ではそれ以上のものかもしれませんが)。