仕口いろいろ

 

DSCN3352_2

 

アメリカン-ブラック-ウォールナットで戸棚を製作しているのですが、その一部の仮組をしているところです。木と木の部材を接合する際、縦と縦の同方向に接続する場合を「継手(つぎて)」、縦と横の異方向に接続する場合を「仕口(しくち)」と言いますが、上の写真では右側の脚に左の地板・中板が接合する仕口を示しています。

接合は接着剤や金物やダボではなく部材自体にホゾやホゾ穴、ミゾや段欠(だんがき)などといった凹凸をこしらえて、それをはめ込むしくみです。上の例ではホゾ+小根ホゾ+大入+段欠という仕口を採用しています。金物等で組み立てるのに比べはるかに手間がかかりますが、経年変化を含む強度と耐久性はいちばん高く、見た目にもきれいです。そのためもあってか木工家のことを以前は「指物師(さしものし)」と呼びました。指と指を組むようにして木材を精緻に加工して家具などを作ります。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA