O様邸リフォーム工事 3
山形県庄内町で行っている水回りを中心とした住宅リフォーム工事ですが、タイル貼りのお風呂の土台や柱の根元はかなり痛んでいました。半ば予想していたとはいえ、実際腐ってぼろぼろになった材木を見るとショックですね。もちろんこのままでは新しいお風呂は作れないので、痛んでいるところはすべて新しいものに入れ替えします。
新しいお風呂は、現在では最も一般的な手法であるメーカー製のユニットバスを導入するのですが、標準的な大きさの0.75坪や1坪タイプのユニットは入らず、特注サイズのユニットなのですが、それすらも四方の壁のうちの1面だけは柱の位置を20cm拡張・移設しなければなりません。上の写真はそのための鉄筋コンクリートの基礎工事です。この基礎が固まってから上の梁を仮の柱で支えていくらかジャッキアップし、それではじめて古い土台と柱を撤去します。うまくやらないと2階の床や屋根が壊れてしまうのでたいへん。
下の写真はダイニングルームとその隣の和室の床下の地面。今回の工事では一連なりの洋間に改造します。四角いコンクリートブロック(24cmまたは30cm角、厚さは12〜15cm)は床組の太い角材=大引(おおびき)を支える床束(ゆかづか)を受ける個々の土台です。新しい床組は3尺(約90cm)間隔で束を立てて床の荷重を受けるので、以前の倍以上の強度になるはずです。大引も防腐剤注入のヒノキの4寸(約12cm)角です。
基礎や土台や大引といった床下の構造材は、建物が完成してしまえば隠れてしまう箇所なので、一般の方にはどこがどうなっているのか分かりません。しかし、だからこそしっかりとした材料と加工が必要です。まあここまでやれば、ほぼ完璧でしょう。