蛇やら獣やら

旋盤(ろくろ)で削ってこしらえたトチノキの被蓋くり物です。大きさは直径10~12cm、高さは4cmくらいです。

縮みが入った材に、さらに虫穴のピンホールや不規則な変色が生じています。材料面では昨年の12/16に載せた「栃変杢角形被蓋くり物」と似ていますが、腐朽の程度はこちらのほうがすすんでいますし、変色の入り具合も異なっており、製品として使える部分はごく少なかったです。濃い茶色〜濃褐色の部分も多くは、きれいとはいいがたい感じの単なるシミでしかないのですが、ごくわずかながらそのシミがおもしろい形になっているものがありました。ヘビとかキツネとかヒツジ、カモなどの動物です。

ただこれはいい形だと思って削ってみると、どんどんその最初の形が崩れてしまい、結局ものにならないものもありました。内部が腐ってぐずぐずになっている場合もあります。また、鉱物質(石灰質?)らしい異常に硬いものが濃色部分に含まれていることがあり、加工中にカンナなどの刃物の刃がこぼれてしまうといったやっかいな面もあります。

こういった変則的な製品は、ひとによって評価・関心が大きく分かれると思いますが、それぞれが一点ものでもあり、さいわい全部お買い上げいただくことができました。ちなみに蛇は古来から水神様などとして縁起物でもありますね。

※掲げた製品はじつは一昨年に製作したものですが、前のホームページが2年間停滞したままでしたので、それに掲載できなかったものの一部を当ブログにてあらためて披露することがあります。

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