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シクラメン復活

 

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昨年の11月に購入したミニシクラメンですが、ピンクと白花の二鉢のうち、春先までずっと咲いていた前者はその後暖かくなってからは急速に元気を失って枯れてしまいました。白花のほうは比較的はやく花が終わって葉だけになってしばらくは洗面所の窓のところで生きていたのですが、だんだん葉が黄色くなり脱落もしてしまい、これまでかと思い玄関先に半ば放置していました。ところがなぜか枯れもせず夏を越し、秋口からはまた花を咲かせるようになりました。念のためと思って、土がからからに乾かないようにときおり水をやっていたからかもしれません。

いまでは元気いっぱいで、蕾もたくさん見えます。うまくいけば今年の冬も室内で白いシクラメンの花をしばらくの間めでることができそうです。外はもう日によっては雪がちらつくようになってきたので、急いで鉢を部屋に入れ枯れ葉を整理するなどの手入れをしました。園芸花は基本的にあまり好みではないのですが、こういう小さめで控え目な花はなかなかいいですね。

 

ウォールナットのキャビネット

 

酒田市の方からご注文があり作らせていただいたアメリカン-ブラック-ウォールナットのキャビネット(戸棚)です。サイズは幅750mm、奥行368mm、高さ850mmとやや小ぶりのものです。これまで使用されていた市販品のパイン材のライティングデスクとの入れ替えです。

抽斗の内部(側板・向板・底板)はスプルスの柾目板ですが、それ以外はすべてウォールナットの無地の無垢材で、扉の鏡板はブックマッチ。それに合わせて抽斗の前板も一枚の板の2分割ながらできるだけ左右対称に近い木目のものを厳選しています。

ブックマッチは一枚の板を厚さ方向に二つ割にして、本の頁を開いたように配する用い方のことで、ノコ身の厚さ+仕上削りの分だけ若干のずれは生じてしまいますが左右(または上下)が反転コピーしたみたいに線対称=シンメトリーになります。そのためブックマッチであることを強調するようにちょっと変わった特別な木目の材料を選ぶのですが、それも程度問題で、あまりにも複雑でくどすぎる木目・模様の材料では逆に嫌みになってしまいます。

数日前にお客様のところに納品させていただいたのですが、ご注文された奥様にくらべそれほどは乗り気でなかったご主人が、現物をごらんになったとたんにうってかわって興味津々のご様子。せっかくのウォールナットのきれいな戸棚なのでできるだけよけいなモノを上に置くな云々と奥様におっしゃっていました。たいそう喜んでいただいてなによりです。

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大森山動物園へ

 

先日(10/26)秋田市の大森山動物園へ家族で出かけました。今までに何度か訪問しているのですが、いつもわりあい駆け足の感があるので、今回は弁当持参で早めに自宅を出て、午後3時近くまでゆっくりしてきました。いまの時期としてはわりあい暖かく、快晴の日曜日とあって人出は多いようです。

園内を隈なく見て、午後からは「ふれあいタイム」に加わりました。比内鶏のひよこや、モルモットやウサギに自由に触ることができるので、親子ともども大人気です。ひよこはまだ生まれて数日だそうです。モルモットやウサギはもう大きくなっていますが、お客に触られるのに慣れているようで、じっとしています。

動物はそれぞれ味わいがありますが、とくに印象に残ったのは丸々としたカピバラやタヌキ、凛々しいアムールトラやオオカミです。ヤマアラシの鋭い刺にもはじめて触りました。もちろん飼育係の案内でです。

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コーヒーブレーク 31 「方向音痴」

 

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角穴なれば四角く眠り秋の蛇

鳥海山も頂上付近は雪が積もって白くなってきた。蛇たちももう冬眠のためにそれぞれ穴に籠ってしまったのか、姿を見ることがなくなった。蛇は何匹もが集団状態、団子状になって眠るのだというが、私は実際に見たことはない。以前ほどではないにしてもやはり蛇やトカゲなどの爬虫類は気味がわるいという思いを払拭することができない。/インターネットなどで調べてみると気温が5℃を下回るようになると本格的に冬眠体勢となるが、今くらいの季節からそれの準備のために獲物を捕ることはせず、もっぱら排泄に専念し胃腸を空にするらしい。どうりであまり姿をみかけないわけだ。冬眠期間中は生理機能を最低限度まで落とし省エネルギーに徹する。反対に春はいつころ冬眠からさめて外に姿をみせるかというと、おおむね気温15℃以上の日が数日続くようになるころが目安だそうだ。

ほんとはね方向音痴なんです穴惑

秋も深まっているのに野外でまだ姿をみせている蛇のことを「穴惑い」という。俳句用語で秋の季語である。むろんあらためて言うまでもなく、その蛇は冬眠の穴を探しあぐねて迷っているわけではない。/さて自然界の動物はどうやって行くべきまたは帰るべき方向を察知するのだろうか。熊などはときに一日に10km以上も山中を移動すると聞いたことがあるが、人間のように道に迷わないための目印をつけたりするわけではないし地図を持っているわけではもちろんないので、つまり知能的判断ではなく持って生まれた本能のような原初的な感覚で方向などをみきわめているのだろう。/人間にはそういう感覚がすでに失われているのかというと、まったくゼロというわけでもなさそうである。私は昔、出羽山地などの登山道がきわめて稀な山域をよく登っていたが、それを何度もくり返しているうちにしだいに地図やコンパスなどに頼らずともなんとなく「こっちに行くべき」ということが分かってくる。それは不思議な感覚で、なにか具体的な目印なり記憶があるわけではないのに、この左の尾根のほうが、あの右の沢のほうが、「正しい」気がするのである。それは自分が一瞬野生の獣に戻ったような強い快感だった。

たぬきうどんきつねうどんがいて満月

宇宙というものの一般的な概念には強く惹かれるものがあるが、個別具体の恒星や惑星・衛星・ブラックホールといったものにはさして私は関心がない。それらは文字通りはるかかなたにあり、距離的にも時間的にもけっして接触しえないものなので、「知ってみたところでどうにもならない」という諦念が先にあるからかもしれない。いわゆる天体観測もほかの人から誘われて高倍率・高性能の望遠鏡で月や木星などをのぞいてみたことはあるが、すぐに飽きてしまってそれっきりになってしまった。

 

(※ 写真は高山植物で矮性低木のチングルマ=稚児車の紅葉。透明感のある紅色がたいへん魅惑的。)

 

蝶番

 

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戸棚や建物のドアなどの開閉に用いる金物の蝶番です。蝶の羽のように動くので「蝶番」なのですが、簡略的に「丁番」と記されることも。写真は左側ふたつが真鍮製で右がステンレス製、大きさは縦76mmと64mmです。

当工房では昔から蝶番はかならず真鍮製かステンレス製かどちらかしか使いません。鉄にメッキまたは塗装した蝶番なら値段もずっと安いのですが、どうしてもサビたり剥げたりの心配があるからです。形的にはほとんどの場合、装飾がいっさいないもっともシンプルな蝶番を使用しています。真鍮製にするかステンレス製にするかは、家具や建具全体の木部の材質やデザインとの相性を考えて決めます。真鍮製ははじめこそ金ぴかですが、ほどなく表面が曇って鈍い色合いにかわりそれが木部の色合いの変化とうまくなじんでいくように思います。

扉はインセット、すなわち家具本体の内側に面一で収まるように取り付けることを基本としていますが、扉がなめらかに開閉できるように、また見た目にもきれいに仕上がるように本体との間に適度な隙間が必要です。扉の大きさにもよりますが天地左右をおおむね0.5mm前後開けます。この隙間をもっと小さくすると見た目はいいのですが、あまり小さくすると温度湿度の影響や経年変化によって扉が本体をかじってしまい開閉がうまくいかなくなるおそれがあります。

さてインセット式の場合、図面上の寸法どおりにきちきちのサイズ、もしくは1mmくらい大きめに扉等を作り、それを実際の本体開口部にあてがってみて適度な隙間となめらかな開閉動作となるように手作業で一点ずつ調整します。この調整は一回二回で終わるようなことはまずなく、5〜10回ほども付けたり外したりがふつうです。もしその扉が1枚2枚ではなく8枚(4対)もあったりしたら正直なところウンザリします。

このように面倒かつ精緻・高度な手作業を要するインセット式の扉や抽斗はそれ故にすっかり敬遠されるようになり、量産の家具のみならず「手作り」を謳う家具でもアウトセット、つまり本体の前部を扉や抽斗前板が覆い隠すような作りのものが現在は主流になっています。これだと図面どおり計算通りに最初にきちんと扉や抽斗を作りさえすれば事後に削ったり切ったりの調整は不要ですし、スライド蝶番であれば扉を本体に付けてから調整ネジを回すことで簡単に出や傾きなどを直すことができます。本体外形寸法は変わらず、扉や抽斗の数も変わらないのであれば、手間ひま優先=コスト優先なら当然アウトセットになるでしょうね。

しかしインセット式できちんと作られた家具は、私はとても美しいと思います。またそれは正真正銘「手作り」でしかできない種類のものなので、当工房のような弱小零細工房にとっては最大のアピール要素にもなります。

 

時計のバンド交換

 

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15年前から使っている腕時計のバンドが壊れてしまい、メーカーにももう部品がないとのことで、一般市販品の汎用のバンドに交換してもらいました。写真は新しいバンドを付けたところですが、前のものとよく似たステンレス製で三つ折り形式のものです。革のバンドなどとちがって、水に濡れるような環境でも安心して使うことができます。ただ専用のバンドではないので本体との取付部分は隙間がすこし開いています。

時計本体は木工や登山や沢登り、土方などの際にもほとんどこればかり着けて作業・行動をしているので、かなり傷が付いています。針の蓄光塗料もすこしはげてきていますが、酷使にもかかわらず時差もほとんどなく一度も故障していません。

この腕時計については当工房の旧ホームページでも取り上げたことがあり、いまあらためて読んでみても、われながらしごく妥当なことを言っていると思います。当該頁にダイレクトにリンクを貼れないので、呼び出した画面を写真に撮ってそれを下に再掲載しました。画面をクリックすると判読しやすい大きさになるはずです。

 

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子どもたちと鳥海山登山

 

小学生の子どもたち4人をひきつれて一昨日は鳥海山に登ってきました。じつは当初の予定では前日に麓で登山用テントを用いたキャンプをし(子どもたちで自炊)、翌日に登山のつもりでいたのですが、あいにく初日は午後からかなりの雨で、テント張りは断念。結局その日はわが家で「お泊まり会」となったのですが、次の日は5時半に起床して、8時くらいから秋田県側の鉾立から登り始めました。

天気は前日とはうってかわって快晴で、7合目の御浜(おはま)のすこし先の御田ケ原まで行くことができました。子どもたち4人は全員、これまでの鳥海山登山では最高到達点です。外輪山への取り付きにあたる七五三掛(しめかけ)より上は雪化粧となりたいへんきれいです。約5時間半の山行でしたが、上部の冬山直前の景色と中腹のみごとな紅葉を思うぞんぶん味わうことができました。

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御田ケ原より頂上=新山(2236m)と外輪山

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御浜より、左から鳥海湖、鍋森、笙ケ岳1〜3峰

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鉾立より奈曽渓谷ごしに頂上をのぞむ。赤い実はナナカマド

 

コーヒーブレーク 30 「火山弾」

 

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やがてみな正座となりし火山弾

先日の御嶽山の噴火はすさまじかった。火山弾に打たれるなどして亡くなった人が50人以上もいて、あらためて火山の怖さを思い知ることになった。もっとも火山性地震がずっと続いていたことや、頂上付近の地震計が去年の夏から故障したままであったこと、頂上付近の立入禁止といった予防措置が皆無であったことなどをみれば、半分は人災であると考えるべきだろう。それを噴火の予知はできないとだけ強調するのは単なる責任回避である。/さて鳥海山も要注意の火山のひとつ。なにしろ213年前の1801年に現在の頂上ドームができたくらいだから、今後いつ噴火してもおかしくない元気な山だ。さいわい今のところ火山性地震等の兆候もあらわれていないので、すぐに危ないというわけではなさそうである。しかし同じ山形県内の山でも蔵王山は噴火口跡のお釜という湖が白濁したり微地震が続発するなどしており、3.11の大地震であれだけ日本全体が揺さぶられたので、いろいろ影響が出ていることはまちがいない。

二三羽はいつも遅れて稲雀

いつだったかわりあい間近かに群れた雀を観察する機会があった。刈り入れの終わったばかりの田んぼで数十羽の雀が落ち穂をさかんについばんでいた。車道からいくらも離れていないせいか、ちょっと物音がするといっせいに飛び立ってまたすぐに降りてくる、その繰り返し。離れたところまで移動するのかと思うとそうでもなく、2〜3mほども上にわっと飛び上がってまたほとんど前と変わらないところに降りてくる。よくある海中のイワシなどの群泳の映像のように、小刻みに急速に向きを変えるので、群れ全体がひとつの生き物のようだ。/しかしながらよく見ると、その群れ全体の動きにすかさずきれいに同調する雀が大半である一方、いくらか少数の雀は「ちぇっ、しかたがねえな〜」という感じでタイミングが遅れて飛び立つのがいる。そういう雀は上にも最小限の高さまでしか飛ばないという省エネ。

案山子とて一人二人と呼びおりぬ

案山子もいまはあまり見かけなくなった。作る手間暇とその効果を考えるとわりにあわないということだろう(そもそも鳥よけなどの効果はほんとうにあるのだろうか?)。米価も下がる一方だし。現在それなりに案山子が立っているところというと、個人がまったく趣味的にやっているか、「案山子コンクール」のようなイベントで行っている場合がほとんどだ。だが、案山子は古着や間に合わせの材料で即席的に作るからこそ味があるのであって、古着とはいえない新しめの衣類と材料を用いて、しかもあまりリアルに手足を作りこまれると立派というよりもちょっと怖い感じになってしまう。下手すると野ざらしの処刑人のようだ。

 

(※ 写真は鳥海山中腹の紅葉。緑なのは主にチシマザサで、全体としては赤く染まるというよりも橙色というところ。)

 

ベアリング等の交換

 

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8年ほど使っているトリマー(ハンディルーター)ですが、先日作業中に異音がしたので修理に出しました。それで帰ってきたのが上の写真です。左のベアリングは完全に焼き付いてしまっていました。そのベアリング中央にある黒い物は運転スイッチを切ったあと回転する軸に自動的にブレーキをかけるためのマグネットですが、これも破損してひどいことになっています。右の小さい方のベアリングは焼き付いてはいませんが、大事をとって新しいものに交換してもらいました。

私は電気の知識はほとんどないので、修理交換は出入りの機械屋さんに依頼しましたが、今回は修理に出すタイミングが遅かったと反省します。すこし前からなんとなく違和感はあったからです。もうちょっとぐずぐずしていたら修理不能となるところでした。木工マニアならびに木工家のみなさん、すこしでも異常があったら使用を中止して専門の人にみてもらいましょう。機械が壊れるだけならまだしも、怪我でもしたら元も子もありません。

 

トント+アル

 

わが家の飼い猫、トントとアル(アルビフロラ)ですが、やっとくっついて寝るようになりました。アルがやってきて4ヶ月ばかり経過しましたが、年齢が11歳も離れていることと性格が大きく異なることから、なかなか折り合えないようで心配していたのですが。

とくにトントはアルの活動的な、傍若無人ともいえるはしゃぎぶりにずっと迷惑顔で、いまもそれはまったくなくなったわけではありませんが、いくらか寒くなってきたので二匹いっしょになって寝る暖かさのほうを選んだということなんでしょう。写真でもアルのリラックス姿に比べトントはすこし居心地がわるそうですが、もうあきらめの境地ですかね。

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