※※ タイトルの入力が先日来うまくいかないので(ブログソフトのバグ?)、とうぶんの間「タイトルなし」とし、本文冒頭に見出しをすこし大きく付けることで代用とします。
コーヒーブレーク 7 「ほっちゃれ」
七洋にへたくそなジグソーパズル
世界の五大洋といえば太平洋・大西洋・インド洋・北極海(北氷洋)・南極海(南氷洋)の5つで、七大洋という場合は太平洋と大西洋をそれぞれ北と南にわけて数えるので7つになる。ジグソーパズルのほうは言うまでもなくその海に浮かぶ大陸のことであるが 、それらの大陸がじつは固定されたものではなく地殻(プレート)に乗って移動しているのではないかと考えたのがたとえばドイツの気象学者アルフレート-ウェーゲナーであったわけだ。世界地図や地球儀をよく眺めると、ある大陸の輪郭と他の大陸の輪郭とが非常によく似ていることに気づく。もしかしたらこれは単なる偶然の一致ではなく、もとはひとつのものだったのが二つに分かれたのではないかと。大地は強固にして不動なるものの筆頭と信じられていた時代に、それが何千kmも動いたし、いまも動きつつあると唱えるのは(提唱は1912年)とても勇気がいったことであろう。まさに驚天動地そのものだからである。もちろん今はそれが事実であることは数々の証拠によって明らかになっている。
水底に三日月沈み鮭ほっちゃれ
月光川の本流では鮭(シロザケ)の採捕権を放棄し養漁業組合が解散したので、自然産卵の鮭がたくさん遡上してくる。中流域から上流域にかわるあたりで川床から湧水が出ているような場所で産卵・放精している。川幅がたいして広くもなく水深が1mもないところでの産卵行動なので、鮭の必死なようすを間近かに観察することができる。/必死というのは文字通りのことで、鮭は4年程度の海での回遊を経て自分が生まれた川にもどってくるのだが、それはひとえに次代に命をつなぐため。いったん川に入ってからは餌も取らず身にたくわえたエネルギーだけをたよりに産卵場所を目指して川をさかのぼってゆく。銀色の体はくすんだブナの樹肌のようになり、しだいにやせ細る。そして目的地で最後の力をふりしぼって卵を産み落とし精子を放つ。役目を終えた鮭はほどなく死んでしまい、川底に白っぽい魚体が点々と散らばる。その死体もけっして無駄になるわけではなく、鳥がついばみ狸が食み、虫や微生物の栄養となって循環していく。/ほっちゃれは元来は北海道の方言だったようだが、川を遡上し変色し細身になってゆく鮭や、産卵行動を終えたあとのよれよれの鮭や死んでしまった鮭のことをいう。「不味いので放ってしまえ」が語源だが、それは偏見だし必死の鮭に対して無慈悲すぎるだろう。
牡蠣柄の辺に牡蠣御殿や牡蠣を食う
貝塚というと一般的に思い浮かべるのは小さなゴミ捨場だろうが、塵も積もれば山となるということで、地層のように何メートルもの厚さに堆積しているものもあるという。仮に1年に1cmだとしても100年それが続けば1m、1000年なら10mにもになるわけだ。もはやそれはゴミ捨て場などとはいえない巨大さだ。