当工房では充電池を使用するタイプの電動工具類を活用しています。程度としては零細な木工房としては珍しいくらい多いかもしれません。その充電池は、以前は3つくらいのメーカーの、かつ同じメーカーでも機種ごとにことなる何種類もの充電池を使っていたのですが、煩雑でかなわないので、今はマキタの14.4VリチウムイオンバッテリーBL1430だけに統一しています。
マキタではこのバッテリーは現在83種類もの機種に対応できるそうで、以前の互換性がほとんどない充電池を思うと雲泥の差があります。下の写真は当工房でそのBL1430を使用する機械類です。12時の位置から右回りに、インパクトドライバー、ドライバードリル、アングルドリル、ジグソー、10mmタッカー、100mmディスクグラインダー、蛍光灯、フラッシュライト、125mmマルノコ、そして中央がクリーナー。以上10種類。インパクトドライバー、ドライバードリル、クリーナーは各2台あるので計13機です。
ただし使用頻度は機種によってだいぶん差があるので、よく使うものについてはバッテリーを差したまま、たまにしか使わないものについては常時の差し込みはなしで必要なときだけ他の機械から移して使います。したがってバッテリーは合計8個だけです。充電器は14.4Vだけでなくマキタの7.2〜24Vのリチウムイオンバッテリーまで幅広く対応可能な急速充電器DC24RCです(14.4Vのフル充電で22分)。それまでの充電器は自宅で使うことにしたので、ジグソーだかタッカーを新しく導入する際にバッテリー2個+充電器のセットで購入しました。このようにバッテリーと充電器は共用可能で機械の数よりずっと少数ですむので非常に経済的で場所もとりません。
値段的には最初に本体+バッテリー2個+充電器のフルセットで購入すると、例えば最新式のインパクトドライバーTD136Dの場合セットだと56900円もするのでたいへんですが、本体だけなら20900円とかなり割安です(ともに税抜定価)。インターネット通販などで購入すれば本体のみであれば14000円弱くらいで入手できるので、「すごい安いよな〜」という感じ。販売戦略としては上々でしょう。
もっともいいことずくめではなく、こうした充電池式の電動工具は100V交流電源のコンセントにコードを差し込んで使う電動工具に比べるとパワーは一回りか二回り落ちます。当工房では使用していませんが、たとえ24Vや36Vの充電池の機種でも100VACにはとてもかないません。また長時間連続して使うと充電池が過放電になり過熱して充電池の寿命をいちじるしく縮めてしまいます。さらに、本体は比較的安く購入する方法がありますが、充電池はそれほど値引きはしてくれませんし(BL1430は定価だと16000円)、机上の計算は別として実際には1000回程度の充電で寿命となります。
充電池式の電動工具は電源のコンセントがないところでもどこでも使えることと、コードがないので取り回しがとても楽だというのが最大の利点ですから、100VACの機械とうまく使い分けることが肝要ですね。