遊佐町内某宅のトイレ工事です。前回(10/19記事)の件とほぼ同様の工事内容で、和式便器を洋式に替えるというのが基本です。ただ既存のタイル張の床を除去してみたところ、周囲の土台がかなり痛んでおり、そこに新たな床組を付設するのは心配なので、独立した床組とするために床下全面にコンクリートを打ってもらいました。こうすれば新しい床や便器・使用する人などの荷重が、既存の建物に直接はかからないようにできます。
打設したコンクリートの床に、ヒノキの角材をコンクリート用ビスで固定し、その上に45×59mmのヒノキの根太をステンレスのコーススレッドで止めて、約300mmピッチで敷き並べていきます。コンクリートの床は不陸(ふろく=水平面でないこと)があるので、レーザーマーカーを使って1mm単位のプラスマイナス調整を行います。根太ができたらその上に12mm厚さの耐水性合板(いわゆるコンパネ)を、根太にステンレスビスで固定していきます。合板の接合面の下にも必ず受け材を入れます。
トイレのリフォームで普通はここまで厳密な工事をすることはないと思いますが、私は無垢材100%の注文家具の製作者ですし、住宅程度の木造建築の設計や施工も行うので、お客さんからの要望以前に自分自身が納得できるところまでやらないと気持ちがわるいです。
写真は新しい便器も据え付けが終わり実際に使い始めているところ。壁のタイルは以前のものをそのまま残していますし、便器や床仕上げのクッションフロアの色柄などはみなお客さまが選んだものです。