特別栽培米 その2

 

鳥海山麓齋藤農場(齋藤武さん代表)よりまた工房での昼食用に特別栽培米を仕入れました。前回10/24はコシヒカリとササニシキでしたが、今回は「さわのはな」と「ミルキークイーン」です。

ミルキークイーンはスーパーマーケットや産直販売所などでもよく見かける品種ですが、「さわのはな」はあまり見かけませんね。私自身も、10月上旬に岩手県大槌町の子どもたちが遊佐町を訪れいっしょに芋煮を作ったときに炊いた米のひとつが「さわのはな」で、それで初めて遭遇しました。もしかしたらずっと昔食べたことがあったのかもしれませんが記憶にありません。

「さわのはな」はじつは幻の米といわれている品種です。約50年前に山形県尾花沢で誕生し、県の奨励品種となってから1965年くらいまでは作付面積も順調に拡大したものの、機械化に向かないとか収量があがらないなど、米の増産拡大の時代要請には適合せず、しだいに減少。しかしササニシキ系の粘りが弱く淡白ながら食味にすぐれていることから、一部農家が自家用米などとして栽培しつづけてきたそうです。齋藤武さんは「このあたりで栽培しているのは自分とこだけかな」と話されていました。

さっそく炊飯器で炊いて食べてみましたが、なるほどササニシキに似た感じの米ですね。おいしいです。あっさりした味わいで、ごちそうをひきたててくれそうです。自己主張をおさえ脇役に徹するというスタンスでしょうか。

次いでミルキークイーンも食べてみましたが、こちらはコシヒカリ系の粘りが多いもっちりした味です。冷めてもおいしいということで市販のおにぎりなどにもよく用いられているといいます。濃いめの味付けの料理に慣れてしまった現代人の味覚によく合っているのでしょう。炊き方によっては粘りが出過ぎて、餅米を思わせる味わいになります。少量の米を、それ自体を味わいつつ食べるのに向いているかもしれません。

さてこれで「ササニシキ」「さわのはな」「コシヒカリ」「ミルキークイーン」と4つの品種を食べてみたわけですが、どうも私の舌には子ども時代に親しんだササニシキがいちばん合っているみたいです。同じ米でも炊き方によってそうとう味はちがってくるので、もうすこしいろいろ試してみて、わが工房の昼食のメイン品種を決めたいと思います。

 

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