先月11/2〜8の個展(酒田市の清水屋の画廊)で予約注文をいただいた小物類を何種類か作っていますが、小型の掛け時計と置時計は終わったので、今度はやや大きめの掛時計001を作り始めています。定番製品ですが、在庫切れとなっていました。
直径は21cmあるので、通常の居室・居間ならこれで視認できると思います。もっと大きなサイズをというご希望もあったのですが、無垢の一枚板を丸く削ってこしらえているので、材料のコスト→製品価格を考えると現状では難しいですね。材料は基本はサワグルミ(沢胡桃)にしているのですが、素材の板幅で余分も見込んで「24cm以上の無欠点材」となると調達が至難です。したがって別の材料と別のデザインで今後新しく検討することにします。
さてその掛時計ですが、しばらく寝せておいた板を厚さ25mmに下拵えをして、型板で木取の位置を決め、ボール盤で時針の穴をまずあけ、ついで裏側に倣い型+ルーターでムーブメントが入る穴を掘り込みます。ここまでが下の写真です。
裏側にムーブメント用の凹みを開けたら、つぎはバンドソーで仕上がり寸法より1〜2mm大きめに丸くカットします。それを旋盤にセットして外周側面と文字盤=フェイスの凹みを削ります。板厚は25mmですが、裏側に5mmの段差を付けることによって、時計を壁に取り付けたさいにそのぶんの隙間ができ、時計がちょっと浮いているような感じになります。下の写真は、右がバンドソーで丸くカットしたもの。左はそれを旋盤で仕上成形したものです。
ここまでくればあとは手磨きでていねいにサンディングを行ったあと、1〜12までの数字を焼印で押し、塗装し(4回)、ムーブメントと時針と吊金具を取り付ければ完成です。