当工房の定番製品である小型の置時計を作っています。長らく在庫切れとなっていたのですが、先日の個展でご注文をいただきましたので、これを機に十数個製作しているところです。
ウォールナットを用い、仕上がりのサイズは縦・横約10cmのほぼ正方形で、厚みは46mmですが、正面の文字盤が球体の一部を切り取ったような凸面となっているため、それを旋盤で加工します。また裏面はムーブメントがすっぽり入るように深く掘り込みます。
写真の1枚目はムーブメント用の裏側の掘り込みで、型板を当てて所定の径と深さになっているか確認しています。2枚目は、次いで表の文字盤(フェイス)の曲面も切削したものを、バンドソーで仕上+1mmくらいでざっと切断しています。この後に横切丸鋸盤で正確にカットするのですが、最初から円盤状の形のものを丸鋸板で切るのは非常に危険です。
3枚目は基本成形が終わったところですが、置いたときに フェイスがいくらかのけぞるように底面だけすこし傾斜をつけてカットしています。4枚目はサンディングペーパーを180番→240番→320番と各面に手がけをし、各エッジを1mmほど面取りをしたものを塗装しているところです。1回目の下塗(サンディングシーラー)を終えたあとで1〜12までの数字を打刻+ペイントをします。