黄銅鉱&ぶどう石
昨年8月以来のひさしぶりの鉱物ネタです。上が黄銅鉱、下がぶどう石です。こういった鉱物コレクションは仕事にも生活にもまったく関係しない趣味100%の世界なので、なかなか思うようには進展しません。今回の2種類の鉱物もインターネット上での某サイトで目にして以来ずっと興味があったのですが、先日やっとのことで入手できました(といっても酒飲みが一回お店で飲んで代行車をたのむ程度の金額ですが)。
黄銅鉱は一見したところ金(ゴールド)みたいにきらきら輝いています。小さな子どもなら「これは金だぞ!」ともっともらしく言われれば信じてしまいそうなほどのきらめきです。閃亜鉛鉱上に成長した結晶群で、大きさは67×54×23mm、重さ146gで、ブルガリア産だそうです。
黄銅鉱(chalcopyrite、キャルコパイライト)は銅と鉄と硫黄からなり、化学組成としてはCuFeS2(右下に小さく数字を付けることが私のワープロソフトではできない)です。結晶系は正方晶系、モース硬度は3.5〜4、条痕は緑黒色、比重は4.2
ぶどう石はまさにマスカットのぶどうを思わせる淡緑色で半透明の鉱物です。マスカットでなくともたいていのぶどうは皮をむいたら中身はだいたいこういう感じですね。写真のものは不定形ですが、ものによっては丸い粒状で房をなしているものもあって、それこそ離れて見たらどうしてこんなところにぶどうが落ちてるんだ?と思うかもしれません。大きさは63×51×32mm、重さ109gで、スペイン産です。
ぶどう石(Prehnite、プレナイト)はアルミニウム珪酸塩鉱物の一種で、化学組成はCaAl(ALSi3O10)(OH)2で表されますが、同じ珪酸塩でもマグマの温度によってさまざまな結晶形態を取り、ぶどう石はその中では比較的温度の低い熱水作用により生成されるとのこと。結晶系は斜方および単斜晶系、硬度6〜6.5、比重2.8〜3、色は淡緑のほかに白色・黄色。