※※ タイトルの入力が先日来うまくいかないので(ブログソフトのバグ?)、とうぶんの間「タイトルなし」とし、本文冒頭に見出しをすこし大きく付けることで代用とします。
10mmの角ノミ
角ノミ盤に装着する角ノミのケース&錐をひとつ新調しました。大きさは10mmです。これは当工房では初めて使うサイズの角ノミです。これまで使っていたサイズは3.2mm、4.5mm、5mm、5.5mm、6mm、6.4mm、8mm、9mm、9.5mm、11mm、12mm、12.7mm、14mm、15mm、16mm、18mm、24mmですが、10mmといういかにも普通にありそうなサイズは旧来のラインナップには入っていませんでした。それなのに小数点以下の半端な数字が付いている刃が多いのは、1インチ(約25.4mm)を8分してそれに整数倍をかけたものを無理やりミリ表示に直したりしているためです。3/8インチとか5/8インチとかいわれても多くの日本人にはピンときませんよね。
材木の厚さも同様で、北米の製材品ではいまだにインチの数字表記が幅をきかせているのは困ったことです。はやく世界標準のメートル法での表示に統一してほしいと思います。むろんとうぶんの間、移行期間中は日本の尺貫法と同じく併記がいいでしょう。
この角ノミの刃は兵庫県三木市の中橋製作所というところで作っています。木工機械用や電動工具用の刃物を中心に製作する会社で、とくに創業時以来の小林式角ノミは国内外で圧倒的な占有率を誇っています。マキタや日立、リョービなどの他の木工機械メーカーにもOEM(相手先ブランド)で出しています。
何年前だったかいちど経営危機に陥り(と聞いたように思うのですがもし違っていたらご容赦ください)、すわ倒産かと木工界では大騒ぎになりました。とりわけほかに代替えのきかない角ノミの刃をなんとか買い置きしてしておこうと躍起になった木工家も少なくないと思います。さいわい支援先があったのか持ち直し、現在の中橋製作所のHPをのぞくと角ノミの刃も種類がたいへん増えて、10mmも標準でそろえられています。ちなみに現在の標準ラインナップは以下の通りです。3.0 3.2 3.6 3.9 4.2 4.5 5.0 5.5 6.0 6.4 7.0 7.5 8.0 8.4 9.0 9.5 10.0 10.5 11.0 12.0 12.7 13.5 14.0 15.0 16.5 18.0 19.5 21.0 24.0 27.0 30.0 33.0 36.0ミリの33種類。
おもしろいのはパッケージがすっかり今風に変わったことです。以前は薄いボール紙の箱に入っていたので、注意しないとすとんと床に落として刃をだめにしてしまう、あるいは刃先が見えないので箱から出すときに指を怪我してしまうおそれがありましたが、今度のはフリーサイズの半透明のプラスチックの丈夫な筒なので安心です。